漂白パルプとは、木材などの原料から得られるパルプを漂白し、不純物を除去して白色度を高めたものを指す。
紙製品の品質向上や用途拡大に貢献する。
パルプは本来、リグニンなどの成分を含み黄色みを帯びている。
そこで漂白することでより白い紙製品を作ることが可能となる。
また、印刷適性や保存性の向上にも繋がる。
使用例としてコピー用紙やティッシュペーパー、高級印刷紙などより高い白色度が求められる紙製品の多くに漂白パルプが使用されている。
このように漂白パルプは紙の品質を向上させるために重要な原料であり、用途に応じた漂白方法が選択される。
パルプとは木材や植物から作られる繊維であり、主成分はセルロース。主に紙の原料として使用される。
パルプの種類は大きく木材・非木材に分けられる。
すでに紙として使用したものを原料とした古紙パルプには漂白処理を施すことが多い。
用途に応じて原材料が使い分けられる。漂白していないクラフトパルプはUKPと呼ばれる。
パルプは紙製品の基本原料であり、製造方法によって品質や環境負担が異なる。
パルプの漂白工程は、化学薬品を用いてリグニンや不純物を取り除くプロセスを指す。
木材由来のパルプには、色を変化させるリグニンが含まれており、そのままでは黄ばみが発生する。
そこで漂白することで、紙の白さを保ち、品質を維持することができる。
一般的な漂白工程には無塩素漂白や完全無塩素漂白などの方法があり、環境負荷を抑えつつ高い白色度を実現する技術が採用されている。
同時に、漂白工程には白色度の向上だけでなく、環境に配慮した技術開発が求められている。
漂白の際に塩素を使用しない、環境配慮型のパルプを指す。エコパルプとも呼ばれる。
従来の漂白工程では、塩素や二酸化塩素が使用されることが一般的だったが、これらは焼却時に有害物質へと変化する可能性があるため、欧米を中心に排出規制が強化された。
このため昨今では環境負荷の低い無塩素漂白パルプの活用が進められている。
無塩素漂白パルプはECFとTCFの2つに分類される。
●ECE:
無塩素漂白。漂白に塩素そのものや次亜塩素ナトリウムは使用していないが、塩素元素を含む漂白剤を仕上げとして使用するため、完成した紙には微量の塩素化合物が残留する。
●TCF:
完全無塩素漂白。
漂白に塩素や塩素元素を一切含まないため、完成した紙にも塩素化合物が含まれない。
酸素やオゾン、過酸化水素などで漂白を行う。
無塩素漂白パルプは、環境負荷を低減し、持続可能な資源活用を実現するために重要な役割を果たしており、今後もさらなる普及が期待されている。
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