中質紙とは、化学パルプと機械パルプを原料として作られた印刷用紙の一種です。上質紙と下級印刷紙(更紙:ざらがみ)の中間に位置する品質と価格帯の紙で、書籍、雑誌、教科書、ノートなど幅広い用途で使用されています。その汎用性とコストパフォーマンスの高さから、大量印刷物によく用いられます。
中質紙と上質紙の最も大きな違いは、原料となるパルプの配合比率、そしてそれに起因する白色度、平滑度、不透明度、価格の違いです。
具体的な数値で見る違い
特徴 | 上質紙 | 中質紙 |
白色度 | 80%以上(高いほど白い) | 70%〜80%程度 |
平滑度 | 高い(表面が滑らか) | 中程度 |
不透明度 | 高い(裏抜けしにくい) | 中程度(上質紙よりやや裏抜けしやすい) |
価格 | 高い | 比較的安い |
主な用途 | 高級書籍、パンフレット、写真集、カタログ、名刺など | 書籍、雑誌、教科書、ノート、チラシ、問題集など |
備考 | インクジェットプリンターやレーザープリンターの適応性も高い | 筆記性に優れる |
中質紙は、上質紙と更紙の中間的な性質を持つ印刷用紙で、その特徴は、原料、白色度、表面の平滑度、そして用途に表れます。
上質紙は、その滑らかな表面と高い白色度により、インクの発色が非常に良く、鮮明な印刷結果が得られるため、商業印刷、書籍、教科書、ポスターなど幅広い用途に利用されています。
一方、中質紙は、適度な印刷適性とコストパフォーマンスのバランスが取れており、雑誌、新聞、カタログ、チラシ、教科書、電話帳の本文用紙など、大量印刷が必要な用途に広く用いられています。
中質紙は雑誌・教科書・電話帳などの本文用紙に適しているとされています。短期間で利用される、雑誌、新聞、カタログ、チラシなどが主な用途として挙げられています。
中質紙の良好なインク吸収性は、新聞印刷のような高速印刷において、インクの乾燥時間を短縮し、裏移りを防ぐ上で重要な特性となります。上質紙は高品質な商業印刷に適していますが、中質紙はその経済性から、大量の情報を伝達する用途において重要な役割を果たしています。
印刷物の目的や予算に応じて、適切な用紙を選択することが重要です。
中質紙は、学校の教材(教科書、ノート、問題集、プリントなど)に広く使用されています。その理由は、中質紙が持つ特性が、学校教育の現場でのニーズに合致しているためです。
100円ショップで「中質紙」という名前で販売されていることはほとんどありません。しかし、「らくがき帳」「自由帳」「スケッチブック」などとして販売されているノートの中には、中質紙に相当する紙が使われていることがあります。
コピー用紙は、主にオフィスでのコピーやプリンターでの印刷に使用される用紙で、多くの場合、上質紙が使用されています。中質紙もコピー用紙として使用できますが、両者には明確な違いがあります。
詳細な比較
特長 | 中質紙 | コピー用紙(主に上質紙) |
白色度 | 上質紙よりやや低い(70〜80%程度) | 高い(80%以上) |
平滑度 | 上質紙よりやや低い | 高い |
不透明度 | 中程度(上質紙よりやや裏抜けしやすい) | 高い |
価格 | 比較的安い | 中質紙より高い |
主な用途 | 書籍、雑誌、教科書、ノート、チラシなど | オフィスでのコピー、プリンターでの印刷、資料作成など |
インクの裏抜け | コピー用紙よりは裏抜けしにくい | 中質紙よりは裏抜けしやすい |
筆記特性 | 鉛筆、ボールペンでの筆記に適している | ボールペンでの筆記には適しているが、鉛筆での筆記は中質紙より劣る場合がある |
備考 | 古紙パルプを配合できるため、環境に配慮した製品もある | 大量消費されるため、FSC認証などの環境配慮型製品も多い |
中質紙には、さまざまな製紙メーカーから多くの銘柄が販売されています。それぞれの銘柄には、白色度、平滑度、不透明度、印刷適性などに微妙な違いがあります。
王子製紙は、日本を代表する製紙メーカーの一つであり、中質紙の分野でも幅広い製品ラインナップを提供しています。
中質紙の代表銘柄であり、認知度が大変高い製品です。不透明度が高く、書籍や学習参考書に使われ、豊富な品揃えにより、チラシ等多用途に利用されています。※2
大王製紙など、他の製紙メーカーも中質紙を製造しています。各メーカーの製品には、それぞれ特徴がありますので、用途や印刷方式に合わせて最適な銘柄を選ぶことが重要です。
中質紙は、上質紙と更紙の中間に位置する印刷用紙であり、その最大の特徴は、品質とコストのバランスの良さです。化学パルプと機械パルプ(または古紙パルプ)を原料とし、上質紙に比べて白色度や平滑度はやや劣るものの、十分な印刷適性と筆記適性を持ち、書籍、雑誌、教科書、ノート、問題集、チラシなど、幅広い用途で使用されています。
100円ショップで「中質紙」として販売されていることは稀ですが、「らくがき帳」や「自由帳」などとして、中質紙に相当する紙が使われていることがあります。代表的な銘柄としては、王子製紙の「OKアドニスラフ65」、日本製紙グループの「ハイランド」などがあり、各メーカーがさまざまな特性を持つ製品を提供しています。
中質紙は、その特性を理解し、用途や印刷方式に合わせて適切に選択することで、印刷物の品質を確保しつつ、コストを抑えることができる、非常に有用な印刷用紙です。
媒体としての紙の提供から、製品のコーディネートや環境対応対策まで、紙にまつわるあらゆる課題を解決します。
SHIFT ONのソリューションに
関するお問い合わせや、
資料のダウンロードはこちらで承ります。
持続可能な社会や事業に向けた行動変容に対して意識を「シフト」させるための取り組みを提案します。
紙製品に関する意外と知らない用語が詰まってます!
ぜひお役立ち用語集、ご活用ください。