グリーンリカバリーとは、新型コロナウイルス感染症の拡大で低迷や後退が起きた景気の回復を目指す中、従来の経済活動を単に回復させるのではなく、脱炭素社会の実現や地球温暖化の対策も合わせて取り組むことを指す。
具体的は二酸化炭素排出量の抑制や、生物多様性の保全に貢献する技術の開発や企業への投資を通じて経済を活性化させる取り組みなどが挙げられる。

グリーンリカバリーの取り組み

日本国内、国外を問わず、国を挙げて様々な取り組みが行われています。

日本におけるグリーンリカバリー

2050年までに温室効果ガスの排出量を実質ゼロにする目標を掲げたことや、民間企業の環境保全活動を促進し、カーボンニュートラルの実現を目指すためのグリーンイノベーション基金を創立するなど、国内においてもグリーンリカバリーは重要視されている。
経済産業省はグリーン成長戦略を策定し、2050年のカーボンニュートラル実現に向けて、温室効果ガス排出量削減と産業成長が期待できる14の重要分野を設定し、予算、税制、金融、規制改革、国際連携などの政策ツールを活用して企業のイノベーションを後押ししている。

日本における補助金制度

環境省は、令和3年に中小企業等のCO2削減量に応じた設備導入を支援する「グリーンリカバリーの実現に向けた中小企業等のCO2削減比例型設備導入支援事業」を実施した。
この事業は、コロナ禍からの経済再生と脱炭素化の同時実現を目指し、年間CO2削減量に応じて最大5,000万円の補助金を交付した。
また経済産業省もグリーンリカバリーに資する取り組みを支援している。例えば「カーボンニュートラル投資促進税制」では、市場投入による新需要の開拓や、生産工程等の脱炭素化を促進する税制措置を創設している。
また先のグリーンイノベーション基金を通じても技術開発・実証・社会実装を支援している。

欧州におけるグリーンリカバリー

欧州は世界の中でもいち早くグリーンリカバリーを掲げ、積極的な行動を起こしている。
欧州委員会は2020年5月、新型コロナウイルス感染症からの経済再建を図るための復興基金案「次世代のEU(NextGenerationEU)」を公表した。その総額は7500億ユーロ(約89兆円)であり、同基金案の柱の一つとしてグリーンリカバリーが挙げられている。
また、EUは2020年以降の石炭火力の新規建設を禁止し、再生可能エネルギーへの転換を目指す指針を掲げている。二酸化炭素の排出を抑えるため、2026年から国境炭素税を導入する予定。

世界的なグリーンリカバリーの推進背景

グリーンリカバリーが推進される背景には、経済復興と環境対策の両立という強いニーズがある。
新型コロナウイルス感染症の流行により一時的にCO2排出量が減少したが、経済活動の再開に伴い排出量が再び増加する懸念がある。
過去の経済危機からの回復期のように排出量が急増するリバウンドを避けるため、経済復興と脱炭素化を同時に進めるグリーンリカバリーが求められている。

森林資源を活かしたグリーンリカバリー

日本の国土の約7割を占める森林は、グリーンリカバリーにおいて重要な役割を果たす可能性を持つ。
森林は木材という再生可能な資源を提供するだけでなく、二酸化炭素を吸収し、地球温暖化の防止にも貢献する。

グリーンリカバリーのデメリット

多くのメリットがある一方で、いくつかの課題も指定されている。

  • エネルギー供給の安定性:再生可能エネルギーへの転換には時間がかかる場合があり、安定したエネルギー供給を確保するための議論や投資が必要。天然ガスは比較的クリーンなエネルギー源とされますが、発電時にCO2を排出するため、その位置づけについては議論がなされる。
  • 投資額と効果:グリーンリカバリーへの投資額は増加傾向にあるものの、気候変動対策として十分な効果を発揮するためには、より迅速かつ大規模な投資が必要。

まとめ

グリーンリカバリーは、新型コロナウイルス感染症による経済的打撃からの回復を目指しつつ、持続可能な社会への転換を促す重要な政策を指す。
CO2排出量の削減、生物多様性の保全、再生可能エネルギーの普及など、多岐にわたる取り組みを通じて、経済成長と環境保護の両立を目指している。
日本を含む世界各国で様々な取り組みが進められており、補助金制度などを活用することで、中小企業や地域社会においてもグリーンリカバリーを推進することが可能。
課題も存在するものの、地球規模での環境問題解決と経済の持続的な発展のためには、グリーンリカバリーの推進が不可欠と言える。

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