古紙パルプとは

古紙パルプとは、新聞、雑誌、ダンボールなどの使用済み古紙を原料として製造されるパルプのことです。
回収された古紙は、異物除去、洗浄、脱墨、漂白などの工程を経て、新たな紙製品の原料として再利用されます。

バージンパルプと古紙パルプの違い

バージンパルプと古紙パルプの違いは原料にあります。
バージンパルプは木材チップから直接製造されるパルプを指します。
一方、古紙パルプは前述の通り、使用済みの紙を原料としています。

古紙パルプの価格

古紙パルプの価格は、古紙の需給バランス、品質などによって変動します。
一般的にバージンパルプより安価な傾向にありますが、市場動向により価格差は変化します。

古紙パルプと再生紙の違い

古紙パルプと再生紙の違いは、古紙パルプは「原料」、再生紙は「製品」です。
古紙パルプは再生紙製造のための原料の一つであり、再生紙は古紙パルプなどを原料として製造された紙製品を指します。

古紙パルプ配合率とは

古紙パルプ配合率とは、紙製品の全重量に対する古紙パルプの重量割合を示す数値です。
「古紙パルプ70%配合」と表記されている場合、製品重量の70%が古紙パルプ由来であることを意味します。

古紙パルプ配合率70

古紙パルプ配合率70は、環境への配慮と品質のバランスが取れた配合率と言えます。
多くの再生紙製品で採用されている基準の一つです。

古紙パルプ配合率100

古紙パルプ配合率100は、バージンパルプを一切使用せず、古紙のみを原料として製造されたことを示します。
最も環境負荷の低い選択肢と言えます。

再生紙の古紙パルプ配合率

再生紙の古紙パルプ配合率は製品によって異なります。
100%のものもあれば、バージンパルプを一部使用したものもあります。購入前に製品表示を確認することが推奨されます。

古紙パルプ関連マークについて解説

古紙パルプを使用した製品には、各種マークが表示されています。
ここでは、主なマークを紹介します。

古紙パルプ配合率のマーク

古紙パルプ配合率のマークは、製品に使用されている古紙パルプの割合を示すための表示です。
数値やパーセンテージで表示されることが多いです。

エコマーク

ライフサイクル全体を考慮して環境保全に資する商品を認定し、表示する制度です。
幅広い商品を対象とし、商品の類型ごとに認定基準が設定されています。

ISOの規格（ISO14024）に則った我が国唯一のタイプⅠ環境ラベル制度です。
情報用紙、印刷用紙の古紙パルプ配合率の基準は70%以上（PPC用紙は100%、OCR用紙は50%以上）、衛生用紙は100%です。※

再生紙使用マーク

ごみ減量化推進国民会議で定められたもので、古紙パルプ配合率が容易にわかる表示です。

R100は古紙パルプ配合率100%、R70は古紙パルプ配合率70％を意味しています。
使用に関しては特に許認可の必要性はないですが、古紙パルプ配合率にとどまらず白色度についても併記されることが奨励されています。
大きさ、色は自由で、配合率に合わせて数字を選択する仕組みになっています。
また表面と中面で古紙配合率の違う紙を使用した場合は、両方を表示します。※

グリーンマーク

（財）古紙再生促進センターが制定した古紙を原料にした製品の識別マークです。
グリーンマークは、古紙を40%以上原料に利用した製品であることが原則です。

ただし、トイレットペーパーとちり紙は、古紙を原則として100%原料に利用したもの、コピー用紙と新聞用紙は、古紙を原則として50%以上原料に利用したものです。
紙や紙製品のほかに断熱材などに使用されるセルローズファイバーやペット用の敷料などや段ボール箱や紙箱についても箱自体を製品と見なしてマーク表示の対象となります。
表示するためには、センターの承認とそのための手続などが必要です。※




※環境省 環境ラベル等データーベース 再生紙使用マーク

まとめ：古紙パルプとは？持続可能な社会への一歩

古紙パルプとは、使用済み古紙を再資源化した、環境に配慮したパルプです。
古紙パルプとは何かを正しく理解し、製品選択に活かすことは、森林資源の保護、廃棄物削減など、持続可能な社会の実現に繋がる重要な一歩と言えます。

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