自治体の環境教育 完全ガイド|取り組み事例・進め方・評価ポイント
自治体の環境教育は、気候変動や廃棄物(プラスチック)問題の深刻化、地域脱炭素・SDGs推進の流れを背...
事業を最適化する紙総合商社SHIFTON
近年、テレビやネットのニュースで「SDGs」や「サステナビリティ」という言葉を聞かない日はありません。「環境に配慮した商品を選ぼう」という消費者の意識も、日に日に高まっています。
そんな中、全国に商品を届ける大手食品メーカーの担当者様は、日々こんな悩みを抱えているのではないでしょうか?
「工場でのリサイクルや省エネ活動は、もうやり尽くしている」
「それでも会社からは、さらなるCO₂削減や環境対応を求められている」
「『リサイクルしています』と言うだけでは、他社との違いが伝わらない」
もし、あなたが「今の取り組みに行き詰まりを感じている」「経営層を納得させるだけの新しい材料がない」と感じているなら、この記事は現状を打開する一手となるでしょう。
今回は、使用済み資材を再び自社製品として戻す「クローズドリサイクル」という手法について詳しく解説します。
日本の食品メーカーは、世界的に見ても非常に高いレベルで環境対策を行っています。工場の省エネ化、フードロスの削減、そして容器包装のリサイクル。これらはもはや当たり前の活動として定着しています。しかし、社会が求めるハードルは年々上がり続けており、従来の一般的なリサイクルを続けているだけでは対応しきれない新たな課題が浮き彫りになってきました。
ここではまず、食品メーカーが直面しているリサイクルの限界と、そこから生まれる新たな課題について整理します。
まず、現在一般的に行われているリサイクルの種類についておさらいしましょう。リサイクルは大きく分けて3つの手法があります。
食品メーカーの現場では、これらの手法を組み合わせて廃棄物の削減に努めています。しかし、ここで一つの問題が生じます。それは、「リサイクルした後の行方が分からない」ということです。
多くの企業は、廃棄物処理業者に使用済み資材を引き渡した時点で「リサイクル完了」とみなしています。しかし、その資材がその後どこへ運ばれ、どのような工程を経て、最終的に何に生まれ変わったのかまでを追跡できている企業はごくわずかです。
また、これまでの経済活動は「リニアエコノミー(直線型経済)」と呼ばれ、「資源を採掘し、作って、使って、捨てる」という一方通行の流れが主流でした。3R(リデュース・リユース・リサイクル)にRenewable(再生可能資源への転換)を加えた取り組みが進んでいますが、それでも「出したごみがどうなったか」という視点は抜け落ちがちです。
今、大手企業を中心に強く求められているのが、「Scope3(スコープ3)」の削減です。
企業のCO₂(温室効果ガス)排出量は、大きく3つの区分(Scope)で計算されます。
食品メーカーにとって、工場内(Scope1・2)のCO2削減はある程度やり尽くした感があります。次にメスを入れなければならないのが、サプライチェーン全体を指す「Scope3」です。特に、製品を包む段ボールやパッケージなどの「資材調達」や、製品が消費された後の「廃棄・リサイクル」の段階での排出量管理が重要になっています。
しかし、先ほど触れたように、一般的なリサイクルでは「使用済み資材を業者に渡した後」の追跡が困難です。
「私たちが排出した段ボールは、どこかの製紙工場で再生紙になっているはずだ」
そう考えることはできても、実際にどこで、どのように再資源化されているのかまで把握できている企業は多くありません。
一般的なリサイクルでは、回収後の資源は市場原理に委ねられるため、国内で再利用されているのか、あるいは海外へ輸出されているのかといった最終的な行き先を管理することは困難です。
その結果、自社の取り組みについて「資源が確実に循環している」と根拠をもって説明することができません。
この行き先の不透明さこそが、リサイクルを進めるうえで多くの企業が直面する最大の課題です。
企業の環境対応は、資金調達にも直結する経営課題です。
世界の投資家は今、「ESG投資」(環境・社会・ガバナンスを重視する企業への投資)に大きく舵を切っています。2016年から2018年のわずか2年で、日本のESG市場は約4.2倍にも拡大しました。
投資家たちは、「この企業は将来も持続的に成長できるか?」を厳しくチェックしています。その判断基準の一つが、気候変動リスクへの対応を開示するフレームワーク「TCFD(気候関連財務情報開示タスクフォース)」への対応です。
投資家が見ているのは、「スローガン」ではなく「実態」です。
「環境に配慮しています」という言葉だけでなく、「具体的にどのようなスキームで資源を循環させているのか」「その結果、どれだけのリスクを低減できたのか」という透明性の高い情報が求められています。
もし、リサイクルの実態がブラックボックスのままだと、最悪の場合「グリーンウォッシュ(見せかけの環境対応)」と見なされ、企業価値を損なうリスクさえあります。資源循環の透明性を確保することは、もはやCSR(企業の社会的責任)担当者の自己満足ではなく、企業の生存戦略そのものなのです。
もう一つ、食品メーカーの資材調達部門を悩ませているのが、再生材の調達リスクです。
環境配慮のために再生紙やバイオマスプラスチックを使おうとしても、それらの原料市場は非常に不安定です。
「環境に良い資材を使いたいが、コストが高すぎて導入できない」「必要な量が確保できない」といった事態は、安定供給を使命とする食品メーカーにとって致命的です。
一般的なリサイクル市場(オープンリサイクル)に依存している限り、他社の動向や市況の影響をモロに受けてしまいます。
「出したごみを市場に流し、市場から再生材を買う」という従来の方法では、価格も量もコントロールできないのです。
クローズドリサイクルとは、自社から出した使用済み資材を回収し、再生して、再び自社の製品の材料として利用する循環システムのことを指します。
ここでは、クローズドリサイクルと一般的なリサイクルとの違いを4つの要素から解説します。
リサイクルには「質」の違いがあることをご存じでしょうか。 一般的なリサイクルでは、品質の劣化に伴い、元の製品とは違うものに作り替えられる「カスケードリサイクル(ダウンサイクル)」が多く見られます。例えば、丈夫な段ボールがトイレットペーパーに生まれ変わるケースです。
一方、SHIFT ONが提案するクローズドリサイクルは、「水平リサイクル」を基本としています。食品メーカーから回収された段ボールは、特定の製紙メーカーへ運ばれ、再び高品質な段ボール原紙へと再生されます。段ボールから段ボールへと価値を落とさずに循環させることで、常に一定品質の資材を確保し続けることが可能になります。
クローズドリサイクル最大の特徴は、回収後の経路まで全工程が可視化されることです。
SHIFT ONのスキームでは、国際紙パルプ商事(KPP)がハブとなり、「排出者(お客様)」「回収業者」「製紙メーカー」「加工会社」を一本の線でつなぎます。
一般的な手法では市場原理で資源が流れてしまいますが、クローズドリサイクルでは「誰が運び、どこで再生し、誰が加工したか」が完全に管理・固定されます。
資材を自社内で循環させるということは、「自社から排出された段ボールが、どこで再資源化され、どの製品として戻ってくるのか」を把握できる状態をつくることを意味します。
一般的なリサイクルでは、回収後の資源は市場原理に委ねられ、国内で再利用されるのか、海外へ輸出されるのか、最終的に何になるのかその行き先までを管理することは困難でした。
一方、クローズドリサイクルでは、使用済み段ボールの回収から段ボールへの再生、再製品化までの流れが一元管理され、段ボールリサイクルにおける国内循環が確実に成立している状態をつくることができます。
この「循環の確実性」こそが、環境対応を進める企業にとって重要なポイントです。
「リサイクルしているつもり」ではなく、「どの資源が、どのルートで、どのように循環しているのか」を把握したうえで、資源循環に取り組んでいると示せること。
この透明性の高さは、企業の環境姿勢や信頼性を語るうえで、大きな意味を持つのです。
クローズドリサイクルは、原則として追加設備不要で始められます。
現状の資材回収ルール・回収形態は変わらず、新しく回収業者の選別を行う必要はありません。
現場の負担を最小限に抑えながら、高度なリサイクルシステムへと移行できる。この導入ハードルの低さも、多くの大手企業に選ばれている理由の一つです。
さらに全国一斉スタートではなく、一部エリアからの切り替えもご相談いただけます。
原紙の販売・納入を表す動脈事業と、古紙の回収・再資源化を表す静脈事業を両立し、巨大なネットワークを持つ国際紙パルプ商事だからこそ実現できるシステムなのです。
上記のようにクローズドリサイクルは、単なるごみ処理の方法ではありません。
食品メーカーが直面する「Scope3の管理」「透明性の確保」「安定調達」という難題を解決するサステナビリティ経営の切り札となり得るのです。
ここでは食品メーカーがSHIFT ONのクローズドリサイクルを導入して得られるメリットについて、解説していきます。
多くの大手食品メーカーが「2030年までに温室効果ガス排出量を段階的に低減する」「再生可能エネルギー利用を拡大する」などの目標(例:SBT、RE100)を掲げています。
一方で、照明のLED化やエコドライブといった取り組みだけでは目標達成が難しくなりつつあるのも事実です。
クローズドリサイクルを導入すると、資材の回収から再生・再利用までのトレーサビリティが高まり、「包装資材」というボリュームの大きい領域で国内循環による環境負荷の抑制に寄与できます。特に、これまで海外に輸出されていた古紙を国内で回収・再生・利活用する体制へ切り替えることで、移送距離の短縮や輸送モードの最適化に伴う輸送起因の環境負荷(燃料使用・輸送由来のGHG)の抑制が期待できます。実際に、全国各地の拠点でクローズドリサイクルを導入し、海外輸出されていた古紙を国内循環へ切り替えた結果、輸送工程で発生する環境負荷の抑制が確認できた事例があります。
ビジネスの視点からも、クローズドリサイクルには実務的なメリットがあります。
自社で排出した古紙を計画的に回収・選別し、一定の品質・数量で再生プロセスに供給できる体制を整えることで、市況変動の影響を受けにくい運用がしやすくなります。とりわけ、回収古紙を安定的な条件で製紙メーカーへ納品できる場合、原紙価格交渉において“相対条件の調整”や“継続供給の評価”といった交渉上の優位性が働くことがあります。(価格の固定や下落を保証するものではありません)
このような「数量・品質の見通しが立つ調達」は、急な需給ひっ迫時でも在庫・発注計画の平準化に寄与し、想定外のコスト上振れや調達遅延のリスク抑制につながります。食品メーカーにとっては、生産継続の確度を高めるBCP上の備えとしても機能します。
最後に、企業ブランディングへの効果です。
クローズドリサイクルの取り組みは、消費者に対して非常に分かりやすいストーリーを持っています。
「この商品の箱は、皆様から回収された箱や、自社の工場から出た箱を、責任を持って生まれ変わらせたものです」
このようにパッケージやWebサイトで発信することは、エシカル志向の消費者に強く響きます。
また、投資家に対しても、「TCFDに基づく開示」の中で、トレーサビリティの取れた具体的な事例として紹介することができます。
「見えないリスク」を排除し、「見える信頼」を積み重ねる。クローズドリサイクルは、「選ばれる食品メーカー」になるための強力なブランディングツールとなるのです。
今回は、食品メーカーが抱えるリサイクルの課題と、その解決策としての「クローズドリサイクル」について解説しました。
これらは、まさに今、資材調達やCSR担当者様が求めていた答えではないでしょうか。
「環境への貢献」と「ビジネスの成長」。この2つを両立させるクローズドリサイクルは、これからの時代のスタンダードになっていくはずです。
「まずは自社の現状で導入できるか知りたい」
「経営層に提案するための具体的なシミュレーションが欲しい」
少しでも興味をお持ちの方は、ぜひ一度ご相談ください。御社に最適な「資源循環のカタチ」を、一緒に創り上げていきましょう。
さらに詳しい情報や導入事例などを知りたい方は、以下の資料をダウンロードください。
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