ガーデニング・アウトドア・空間デザインの展示会「GARDEX」に出展いたします
SHIFT ONを展開する当社では来る10月7日(水)から10月9日(金)の3日間、幕張メッセにて開...
事業を最適化する紙総合商社SHIFTON
複数の店舗を展開する小売企業では、商品の搬入に伴って大量の段ボールが発生します。
チラシやポスターなどの販促物も、売り場の入れ替えのたびに廃棄されているのではないでしょうか。
こうした紙ごみを可燃ごみとして処理し続けてよいのか、見直しを検討している物流・資材管理・サステナビリティ担当者の方も少なくありません。
日本の古紙回収率は2025年に81.3%と高い水準にあります。
本記事では、古紙リサイクルの仕組みと最新動向、店舗の紙ごみの分別・回収ルート、古紙リサイクルへ切り替えるメリットを解説します。
古紙リサイクルとは、使用済みの紙を「古紙」として回収し、再び紙の原料として利用する仕組みです。
紙のおもな原料は、木材から取り出した繊維であるパルプと古紙です。
古紙を再利用すれば木材の新規使用量を抑えられ、廃棄物の減量化にもつながります。
トレーサビリティ(流通経路の追跡可能性)が管理された古紙の活用は、サーキュラーエコノミー(循環経済)の確立にも役立つでしょう。
分別された状態で排出された古紙は、古紙問屋に集められます。
古紙問屋では重量を計量して再度分別し、重さ1トンに圧縮梱包して製品化します。
その後、製紙工場では古紙をパルパーと呼ばれる機械に投入して1本ずつの繊維にほぐし、抄造(紙をすく工程)・加工・仕上げを経て紙へと再生します。
紙・板紙は紙加工・印刷工場で製品となり、再び販売・納入されるという流れです。
古紙リサイクルの流れ
家庭・企業・事業所 → 古紙問屋 → 製紙工場 → 紙加工・印刷工場 → 販売・納入
古紙は種類や品質によって再利用後の用途が異なるため、種類ごとに分別して排出することが重要です(古紙再生促進センター|紙リサイクルの基礎知識)。
| 古紙の種類 | おもなリサイクル紙製品 |
|---|---|
| 段ボール古紙 | 段ボール原紙、紙器用板紙 |
| 新聞古紙 | 紙器用板紙、新聞用紙、印刷・情報用紙 |
| 雑誌古紙・雑紙・雑本 | 段ボール原紙、紙器用板紙、新聞用紙、印刷・情報用紙 |
| 印刷裁落 | 新聞用紙、印刷・情報用紙、衛生用紙 |
| 飲料用紙パック | 衛生用紙 |
店舗で特に多く出るのは、搬入時の段ボール古紙と、チラシやポスターなどの雑誌古紙・雑紙です。
日本では古紙の回収・再利用のシステムが確立されていますが、発生量の減少や輸出といった課題もあります。
最新の統計から確認しましょう。
2025年の古紙回収率は81.3%、古紙利用率は66.7%でした(古紙再生促進センター|数字で見る古紙再生)。
回収率は紙・板紙の消費量に対する古紙回収量の割合、利用率は紙・板紙の原料に占める古紙の割合です。
1975年からの推移を見ても、回収率・利用率はともに長期的に上昇しています。
人口減少やデジタル化に伴い、古紙の発生量は減少傾向にあります。
輸出に目を向けると、中国が2021年1月1日から固体廃棄物の輸入を全面禁止し(ジェトロ|2021年1月1日から固体廃棄物の輸入を全面禁止(中国))、ベトナムや台湾などへの輸出が増えました。
2025年の古紙輸出量は182万トンです。
パルプの安定確保や輸送時のCO2削減を考えると、国内での利用が望ましいといえます。
日本製紙連合会も2030年度までに古紙利用率67%の達成に努める目標を掲げています(日本製紙連合会|古紙利用率67%目標について)。
事業活動に伴って出るごみは、廃棄物処理法に基づき、排出した事業者の責任で適正に処理する必要があります。
廃棄物の区分、可燃ごみとして出す際の注意点、回収ルートの3点から整理します。
紙くずが産業廃棄物となるのは、建築土木工事に伴うものや、パルプ・紙・紙加工品の製造業、新聞業、出版業、製本業、印刷物加工業など特定の業種から出るものに限られます(EICネット|環境用語集:「紙くず」)。
小売店から出る紙ごみは、原則として事業系一般廃棄物(事業系ごみ)です。
また古紙は、くず鉄などとともに通常再生利用される「専ら物(もっぱらぶつ)」とされ、専ら物のみの収集運搬・処分を業とする場合は、再生利用されることを前提に廃棄物処理業の許可が不要です(神奈川県|専ら再生利用の目的となる産業廃棄物の取扱いについて)。
委託先を選ぶ前提として押さえておきましょう。
資源化できる紙を可燃ごみとして焼却すると、本来活かせる資源が失われます。
大阪市では平成25年10月1日から、段ボールや新聞、コピー用紙などの資源化可能な紙類の焼却工場への搬入を禁止しています(大阪市|資源化可能な紙類のリサイクルについて)。
自治体によってルールが異なるため、店舗の所在地ごとの確認が欠かせません。
古紙の資源化ルートには、古紙リサイクルセンターへの持ち込み、古紙回収業者への委託、古紙問屋との取引などがあります。
回収業者や産廃業者が集めた古紙は古紙問屋で選別・プレスされ、製紙メーカーに納入されます。
札幌市のように、事業所向けに古紙回収業者を検索できる仕組みを設ける自治体もあります(札幌市|古紙(新聞・雑誌・ダンボール)の無料回収)。
ただし店舗ごとに委託先が異なると、回収量や行き先を把握しにくくなります。
全店舗の回収を一元管理できるルートを選ぶことがポイントです。
古紙を高品質な製紙原料にするには、排出段階での分別が欠かせません。
段ボールと販促物の扱い方、昇華転写紙や感熱紙など混ぜてはいけない紙の見分け方を解説します。
商品の搬入で日々発生する段ボールは、次の点を徹底して排出しましょう。
バックヤードの保管スペースが限られる店舗では、回収頻度の調整も課題です。
発生量と回収のタイミングが合わないと作業負担が増えるため、回収業者との取り決めもあわせて見直しましょう。
段ボールのリサイクルは、地球の限られた資源を有効活用し、持続可能な社会を築く...
チラシの捨て方に迷った場合、紙のチラシやポスターは雑誌・雑がみなどの区分で古紙回収に出せます。
ただし、フィルムを貼り合わせたPOPやラミネート加工のポスター、箔押しの販促物は「難処理古紙」にあたる場合があります。
制作段階から、使用後のリサイクルを見据えて素材を選ぶことが大切です。
回収した古紙に処理が難しい紙が混ざると、製品品質の低下や機械の故障につながります。
排出段階で正しく分別しましょう。
禁忌品は、リサイクルに混ぜてはいけない紙です。
昇華転写紙、汚れ・匂い・油分がある紙、不織布が該当します。
不織布は樹脂繊維が原料となるケースが多く、処理工程で取り除けません。
汚れや匂いは衛生上の問題で製紙原料にできないため、食品の油が付いた紙にも注意が必要です。
プラスチック・アルミ・フィルムなどを貼り合わせた紙、箔押しされた紙、感熱紙・カーボン紙は難処理古紙です。
処理工程で取り除けず製紙原料にできない場合がある一方、利用できるケースもあるため、使用可否は回収先に相談しましょう。
店舗ではレシートなどの感熱紙が該当します。
難処理古紙を有効活用する方法として、RPFが広がっています。
RPFとは、主に産業系廃棄物のうち、マテリアルリサイクルが困難な古紙及び廃プラスチック類を主原料とした高品位の固形燃料です(日本RPF工業会|RPFとは)。
分別後の古紙は製紙原料に、残渣はRPFとしてボイラーの燃料などに活用されています。
古紙リサイクルへの切り替えで得られる3つのメリットと、スギ薬局・ウエルシア薬局の取り組みを紹介します。
自社(店舗)から排出した段ボールや販促物を古紙として回収すれば、廃棄物として処理していた紙を、古紙利用率66.7%(2025年)を支える製紙原料という資源に置き換えられます(古紙再生促進センター|数字で見る古紙再生)。
品目や品質によっては有価物として取引され、処理コストの見直しにつながる可能性もあります。
ただし買取価格は相場や回収条件で変動するため、複数のルートを比較して検討しましょう。
古紙リサイクルは、廃棄物削減と資源循環への貢献を具体的に示せる取り組みです。
回収量やCO2削減量を数値で把握すれば、サステナビリティ報告や取引先・消費者への説明にも活用できます。
店頭での古紙回収は来店のきっかけとなり、地域社会との共存・共栄にもつながるでしょう。
海外輸出は輸送時に多くのCO2を排出しますが、国内なら輸送距離が短く排出量を抑えられ、原料の安定供給にもつながります。
さらに、自社で使用した古紙を再び製品化して自社に納入するクローズドリサイクルなら、トレーサビリティを管理してリサイクルを可視化できます。
店舗網と物流網を活かした回収の仕組みは、紙ごみの廃棄方法を見直す際の参考になります。
ここではスギホールディングスとウエルシア薬局の公式情報をもとに、取り組みを紹介します。
スギホールディングスは「循環型社会の実現」に向け、店頭で回収したペットボトルを再びペットボトルに戻す水平リサイクルを進めています。
2025年度は回収機の設置店舗が211店舗となり、CO2排出抑制量は257.5tでした(スギホールディングス|循環型社会の実現)。
使用済みおくすりシート(PTPシート)の回収や、スポンジのリサイクルにも参画しています。
ウエルシア薬局は、店舗で回収したPETボトルや詰め替えパックを新たな容器に再利用しています。
地域の作物を原料とした商品開発によるエシカル消費の推進や、加工食品の納品期限の緩和による廃棄ロスの削減にも取り組んでいます(ウエルシア薬局|持続可能な循環型社会を支えるドラッグストア)。
2026年9月には、ピップ物流と協業し、新潟県・栃木県・茨城県の257店で排出される古紙と段ボールを、商品を納品する物流の静脈物流を活用して回収する取り組みを公表しました。
2027年2月末までにCO2約70トンの削減を見込んでいます(ウエルシア薬局|物流企業と店舗で排出する古紙と段ボールを回収し、紙資源のリサイクルを推進)。
店舗から出る紙ごみは、事業者の責任で適正に処理する必要があり、自治体ごとのルールにも注意が必要です。
段ボールや販促物を正しく分別すれば、廃棄していた紙を資源として活かせます。
廃棄方法の見直しは、廃棄量削減への貢献と資源循環の推進という環境対応の強化にもつながるでしょう。
国際紙パルプ商事(KPP)は、KPPリサネット会を中心とした全国ネットワーク(会員31社、年間古紙回収量約700万トン、日本の古紙回収量の約40%をカバー、2023年時点)を活かし、拠点が各地に散らばる企業の古紙回収を一元管理できます。
全国420店舗で古紙店頭回収を実施している点も強みです。
ご要望のヒアリングから処理方法のご共有、活用例のご提案、テスト導入、本導入・安定供給体制の構築まで、5つのステップでご支援します。
店舗の紙ごみの処理にお悩みの方は、お気軽にご相談ください。
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