プラスチックごみ問題の現状と解決策|企業が取り組むべき環境対応とは

近年、プラスチックごみ問題は環境課題のひとつとして世界中で注目されています。
海洋汚染やマイクロプラスチック問題、気候変動への影響など、その影響は私たちの生活や企業活動にも広がっています。
一方で、「何から取り組めばよいのかわからない」「リサイクルだけで十分なのか」「環境対応とコストを両立できるのか」といった悩みを抱える企業も少なくありません。
本記事では、プラスチックごみ問題の現状や課題、企業に求められる取り組みをわかりやすく解説します。さらに、資源循環の実現に向けて注目される環境対応樹脂についても紹介します。
プラスチックごみ問題とは

プラスチックごみ問題とは、使用後に廃棄されたプラスチックが適切に回収・処理されず、環境や生態系へ悪影響を及ぼす問題です。
プラスチックは軽量で耐久性が高く、食品包装や日用品、自動車部品など幅広い用途で活用されています。
しかしその便利さの一方で、自然界では分解されにくく、長期間環境中に残り続ける性質を持っています。
プラスチックごみ問題の概要
プラスチックは1950年代以降に急速に普及し、現代社会を支える重要な素材となりました。
しかし、世界的な生産量の増加に伴い廃棄物も増加しています。
| 特徴 | 内容 |
|---|---|
| 軽量で丈夫 | 輸送効率が高い |
| 成形しやすい | 多様な製品へ活用可能 |
| 安価 | 幅広い産業で利用 |
| 分解されにくい | 環境中に長期間残留 |
環境中へ流出したプラスチックは海洋や河川へ蓄積され、生態系への影響が懸念されています。
プラスチックごみはいつから注目されるようになったのか
プラスチックごみ問題が世界的に注目され始めたのは2010年代後半です。
特に海鳥やウミガメなどの海洋生物がプラスチックを誤飲する映像や画像が広く報道されたことで、多くの人が問題を認識するようになりました。
また2019年のG20大阪サミットでは「大阪ブルー・オーシャン・ビジョン」が共有され、2050年までに海洋プラスチックごみによる追加汚染ゼロを目指す方針が示されました。
プラスチックごみ問題の現状
プラスチックごみ問題は一部地域だけの問題ではなく、世界規模の環境課題です。
プラスチックごみ問題の世界と日本の現状
OECDによると、世界のプラスチック廃棄物は2019年時点で約3億5,300万トンに達しています。
また、適切に処理されなかったプラスチックごみは環境中へ流出し続けています。
日本ではリサイクル率が高いといわれていますが、その内訳を見ると課題もあります。
2023年の国内廃プラスチック排出量は約769万トンで、有効利用率は約89%とされています。
しかし、その多くは焼却時の熱利用を行う「サーマルリサイクル」が占めており、資源として再利用される割合は限定的です。
海洋ごみ・マイクロプラスチックの影響
環境中へ流出したプラスチックは、やがて波や紫外線によって細かく砕かれます。
こうして発生する5mm以下の粒子がマイクロプラスチックです。
マイクロプラスチックには次のような問題があります。
- 海洋生物による誤飲
- 食物連鎖への影響
- 有害化学物質の吸着
- 回収が極めて困難
近年は人体への影響に関する研究も進んでおり、引き続き科学的知見の蓄積が必要とされています。
プラスチックごみ処理の課題

日本の主な処理方法
廃プラスチックの処理方法は大きく3つに分類されます。
| 処理方法 | 内容 |
|---|---|
| マテリアルリサイクル | 再び製品原料として利用 |
| ケミカルリサイクル | 化学的に分解して再利用 |
| サーマルリサイクル | 焼却時の熱エネルギーを活用 |
日本ではサーマルリサイクルの比率が高い状況です。
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プラスチックごみ焼却の問題点
CO₂排出
プラスチックの多くは石油由来であり、焼却によってCO₂が排出されます。
資源循環にならない
熱利用はできても、素材として循環利用されるわけではありません。
脱炭素経営との両立が難しい
企業の温室効果ガス削減目標との整合性が課題になるケースもあります。
なぜリサイクルだけでは解決できないのか
リサイクルは重要ですが万能ではありません。主な理由は以下の通りです。
- 汚れや異素材の混入で再利用できない
- 品質が劣化する
- 回収・分別にコストがかかる
- すべてのプラスチックが再生可能ではない
そのため近年は「3R」に加え、「Renewable(再生可能資源の活用)」が重視されています。
プラスチックごみ問題への取り組み
国や自治体の取り組み
日本では2022年にプラスチック資源循環促進法が施行されました。
この法律により、次のような取り組みが推進されています。
- 設計段階での環境配慮
- 回収・リサイクル促進
- 使い捨てプラスチック削減
企業の取り組み
近年は企業にも環境対応が求められています。代表的な取り組み例は以下の通りです。
- プラスチック使用量削減
- 包装材の見直し
- クローズドリサイクルの導入
- 再生材の活用
- 環境対応樹脂への切り替え
特に取引先や投資家からのESG評価を意識する企業では、環境対応素材の導入が進んでいます。
プラスチック資源循環促進法について詳しくはこちら

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私たちにできること
企業・個人を問わず、以下の実践が重要です。
- 使い捨て製品を減らす
- 分別を徹底する
- リユース製品を活用する
- 環境配慮製品を選択する
小さな取り組みの積み重ねが、大きな環境負荷低減につながります。
プラスチックごみ問題の解決に向けて

資源循環の重要性
今後は単に廃棄物を減らすだけではなく、「循環させる仕組みづくり」が重要です。
近年注目されるサーキュラーエコノミー(循環型経済)では、次の取り組みが求められています。
- 廃棄物を資源として再利用する
- 原料消費を抑える
- CO₂排出量を削減する
企業にとっても、ESG評価向上、ブランド価値向上、規制対応、顧客ニーズへの対応につながる取り組みです。
代替素材の活用が進む理由
プラスチックごみ問題への対応策として注目されているのが環境対応樹脂です。
環境対応樹脂には、バイオマスプラスチック、生分解性プラスチック、セルロース系樹脂など、さまざまな種類があります。
環境対応樹脂が注目される理由は次の通りです。
| メリット | 内容 |
|---|---|
| CO₂排出削減 | 化石資源への依存を低減 |
| ESG対応 | 環境配慮の取り組みを可視化 |
| ブランド価値向上 | 顧客や取引先への訴求につながる |
| 規制対応 | 将来的な法規制リスクへの備え |
ただし、素材ごとに原料、バイオマス度、生分解性、透明性、におい、強度、耐久性、成形性などが異なります。使用環境や求める機能、廃棄方法まで整理したうえで、自社に適した素材を選定することが重要です。
プラスチックごみ問題とはを解決するために企業が今考えるべきこと
プラスチックごみ問題とは、単なる廃棄物問題ではありません。
海洋汚染、生態系への影響、気候変動、資源枯渇など、多くの環境課題と密接に関わっています。
今後はリデュース、リユース、リサイクル、Renewable(再生可能資源活用)を組み合わせた総合的な取り組みが求められます。
企業にとっても環境対応は「コスト」ではなく「競争力」につながる経営課題です。
環境対応樹脂の導入を検討している企業様へ

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