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印刷物を表現する大切な要素、インク。 インクは大きく分けて、染料と顔料の2つに分けられます。
昨今では環境に配慮したラテックスインク・バイオマスインクなども登場し、製品の用途に沿った選択が必要となります。
今回はインクジェットプリンターを使用する際にどのインクを選べばいいのかを踏まえ、インクの種類、そしてインクの性能をより発揮できるメディアを解説していきます。
顔料や染料を含んだ液体・ジェル・個体のことです。色を素材に付着させ、文字や画像などを表現するために用いられます。
インクの多くは液体タイプであり、着色剤の顔料や染料が、水か有機溶剤(油性)に溶けている状態の違いによって、さまざまな種類に分けられます。
細かい塗料の粒子が溶剤に溶けているインクのことを指します。色素が素材に浸透することで発色します。
インクを素材の表面に染み込ませて発色させるため、乾燥するまでに時間がかかりますが、色合いが鮮やかです。主に水に溶けています。
塗料の粒子が大きく、溶液に完全に溶けきっていないインクのことを指します。インクが染み込まず、色素が表面に付着して発色します。
速乾性があり、使える素材の幅が広いです。また、染料に比べ耐水性・対候性に優れています。水、有機溶剤に溶けています。
水性インク
水を使って着色剤を溶かしているインクです。
主成分は水のため、環境にも配慮して作られており、匂いも気になりません。
しかし金属やプラスチックには使用できません。
染料を水で溶かすと水性染料インク、顔料を溶かすと水性顔料インクとなります。
有機溶剤を使って着色剤を溶かしているインクです。
有機化合物の種類にもよりますが、速乾性を持ち、金属やプラスチック、ビニールにも印刷が可能です。
しかし特有の匂いがあり、ビニールなどを溶かしてしまう場合もあります。
顔料を有機溶剤で溶かすと溶剤顔料インクとなります。
顔料インク液に含まれるモノマー成分が、プリンター内の紫外線を浴びて硬化し、素材に定着します。
素材の表面でインクが固まって発色していることを硬化といいます。
紙だけでなくガラスや樹脂などインクを吸収しない素材にも印刷が可能です。
有機溶剤に顔料・モノマー・光重合開始剤・その他調整剤とともに溶けています。
水と溶剤で構成されたインクです。水性が60~70%で構成されています。
インクに含まれた樹脂がプリンター内のヒーターで溶解されることで塗膜の受理層が作られ、強い定着が可能となります。
水性インクでありながらにじみにくく、素材を選ばず印刷することが可能です。
水に顔料・ラテックス(ポリマー)・抗スクラッチ材が溶けています。
溶剤・水性の溶媒、染料・顔料などの着色剤でさまざまな種類があるインクを、用途別に解説します。
乾燥するまで時間がかかるため、印刷直後と乾燥後では、色合いに変化がでてしまいます。
また色の境目がにじむことがあり、何度も色合いを調整するため、スピードを求める作品は苦手としています。
しかし、インクが紙に染み込むことで、印刷表面が滑らかで発色が良く、写真印刷で使われる光沢紙との相性がとても良いです。印刷のスピードは速いため、家庭用のプリンターにもよく使われます。
インクの色素が紙の中までではなく、表面に乗った状態であるため平坦にならず、光沢のムラが出やすくなります。
しかし、色表現が精密で、環境光によって見え方の影響が少ないため、美術館などに展示する作品や、太陽光の影響を受けにくいため、ラミネート加工を施し屋外ポスター・サインなどに使用されます。
乾燥するまででの色合いの変化がなく、保存性に優れるためです。にじみにくく、はっきりと表現されるため、文章の印刷にも使用されます。
有機溶剤の独特の匂いや、有害物質の発生が懸念されます。出力には、溶剤の受容層のあるメディアが必要です。
しかし耐水・耐光性が高く、出力されてから長期の使用が可能です。発色もよく、屋外でもはっきり確認することができます。
印刷素材にインクがよく馴染むことで密着性が上がるため、撥水性の素材ではインクがはじかれてしまいます。また、静電気が起こるとインクが飛び散るため、詰まりの原因ともなります。未加工の状態のインクは有害性があるため、取り扱いには注意が必要です。
しかし、出力時にはインクが硬化され、乾燥・定着しているため、印刷後の加工をすぐに行うことができます。
フルカラーインクのほかに、ホワイトインク・クリアインクを使用することで、より鮮やかに印刷することができます。
ヒーターの熱でインクを定着させるため、印刷する素材に熱の影響を与えてしまうことがあります。
しかし、溶剤系と水性インクの良いところを持ちあわせた新しいインクであり、速乾性が高く、より幅広い素材に印刷ができます。
揮発性有機化合物の排出を抑え、インク特有の匂いがありません。人体への影響もなく、環境への配慮も高いです。
染料・顔料インクなどを使用する、インクジェットプリンターについてご紹介します。
インクジェットプリンターは、インクを粒子化し、直接素材に吹き付けることで印刷をします。
液体であるインクは、滲みやすい反面、染料・顔料どちらでも鮮やかでくっきりとした印刷が可能です。
対照的な印刷機がレーザープリンターです。印刷する際はインクではなくトナーを使用します。
インクは顔料・染料を使用した液体ですが、トナーは非常に細かな透明の樹脂でできた粉末です。
粉末であるトナーは、色の再現度は落ちますが、液体を受理する層がないメディアにも定着することが可能です。
インクで印刷する対象物を総じてメディアと呼びます。インクにも種類があるように、メディアにも用途に適した種類があります。
SHIFT ONで取り扱いのあるメディアをご紹介します。
・水性インクジェットメディア
使い勝手の良い紙ベースのコート紙や、耐水性・耐久性の高い合成紙、メディアの表面に特殊なコートが施された塩ビフィルムなどがあります。
ウィンドウディスプレイに役立つ電飾用メディアや高級感を演出できる和紙もあります。
・溶剤インクジェットメディア
耐候性の高いインクを使用するため、メディアは主に屋外で使われます。片面に粘着剤のついた塩ビシートや、不織布、ユポ🄬も取り揃えております。また、溶剤インクジェットに対応した和紙メディアも取り扱っています。
・UV対応インクジェットメディア
紙ベースのグロスコート紙はもちろん、ガラスや樹脂、アクリルから金属など、熱の影響を受けやすいメディアにも対応しています。
・ラテックス対応インクジェットメディア
対候性に優れ、屋外設置に最適です。ユポコーポレーション社のユポ®電飾用紙などをお取り扱いしております。
※ラテックスインク対応プリンターにて使用をお願いいたします。非対応プリンターで使用すると、メディアに熱がかかり、波打ち状のしわが発生します
当社で取り扱いのあるメディア、詳しくはこちら
インクとは→浸透、付着、溶解、硬化などの方法で、メディアへ付着し、印刷対象物を出力します。
染料・顔料の違い→細かい塗料の粒子が溶剤または水に溶けきっているか、残っているかの違い。
染料インク・顔料インクの違い→メディアに染み込むか、表面に付着するかでの発色の違いがある。
水性・溶剤の違い→インクを水で溶かすか、有機溶剤(油性)で溶かすかの違い。
綺麗に印刷できるメディアを選びたい→SHIFT ONへお任せください。インクの良さを発揮するには、プリンター、そして正しいメディア選びが重要です。お使いのインクジェットプリンターや用途に合わせたメディアをご提案いたします。
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