環境負荷低減と利益創出を両立するCSVの可能性|社会と連帯する事業のメリットを事例とともに紹介

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事業を最適化する紙総合商社SHIFTON

B!

近年、環境負荷低減を目的として、素材をリサイクル可能なものへ切り替えたり、使用後の廃棄までの仕組みを変更したりと様々な取り組みがおこなわれています。
なかでも2025年に開催される大阪・関西万博では、持続可能性を重視した展示や取り組みが進められています。
企業や団体が市民や消費者とともに参加できるイベントの開催や取り組みは、企業としての社会貢献や環境配慮といったCSR(Corporate Social Responsibility/企業の社会的責任)の一環として考えられていました。
しかし環境問題や社会的な課題の解決を経済的な利益につなげるCSV(Creating Shared Value/共有価値の創造)経営が注目され、より企業・社会双方へ利益がもたらされるような取り組みが進められるようになりました。
企業ブランド価値や利益の向上を社会貢献と両立させることは、企業の競争力を高めることにつながります。
今回はCSVの取り組みの開設やもたらされるメリット、取り組み事例をご紹介いたします。

クローズドリサイクル
設備導入なく開始も可能!

  • 企業が環境対応するべき理由
  • 生産から回収まで一元管理
  • 実際の採用事例もご紹介

CSV経営とは

CSR経営との大きな違いは、社会貢献にとどまらず経済的な利益を目指すことが挙げられます。
社会貢献のみに集中した行動から、社会貢献を通じて企業利益を得ることを最終的な目的としています。
自社の事業のつよみを生かした活動で社会的問題を解決することは、ブランド価値の向上のほか、消費者からの支持や投資家からの注目も高まります。他社に対して技術や品質だけではない競争優位性を確保することも可能です。
また消費者だけでなく行政、教育、NPOなど地域全体となって共通価値を掲げ、関係性の構築や社会の持続可能性を確保することで、社会連帯活動へつながっていきます。企業のビジネスと社会課題の解決を結びつけることで、共有価値の創造がおこなわれています。

地域社会との連帯

企業と地域の社会の相互協力によって、地域経済の発展と環境保全の両立が可能となります。
例えばJリーグは地域社会と一体となったクラブづくりをする義務を背負っています。
サッカーやスポーツのリソースをはじめ、サポーターやファン、地域の住民、企業や行政などの協力をつどい、地域課題の解決を通して住みやすい社会を作っています。

イベントにおける環境対応

【使用済み紙コップのアップサイクル】

サッカーJ3に所属するクラブ・ザスパ群馬を運営する株式会社ザスパと当社の協同取り組みをご紹介します。
紙コップはスタジアム内で販売される飲料の容器として使用されています。
使用後は廃棄物として処理されていました、紙コップは一般的に耐水性を持たせるために、ラミネート加工が施されています。そのため古紙として回収ができず、一般的に焼却処分が行われていました。
今回の取り組みでは回収した紙コップのパルプを王子ホールディングスのグループ工場で再資源化し、BOXティッシュの外箱へ再利用するリサイクルの取り組みをおこないました。
製品はザスパ群馬のパートナー店舗での販売や、同クラブの協賛企業である株式会社栗原医療機器店でも活用されます。
ほかにも当社オリジナルの紙コップを販売しています。収益が見込めると同時に、販売・回収・再生を一元管理することでリサイクルの簡素化、周知が可能となります。

KPPホールディングス株式会社 
「正田醤油スタジアム群馬で使用された紙コップのマテリアルリサイクルを栗原医療器械店・ザスパ群馬・王子HDとともに開始」

【製品画像】
【使用されている紙コップ】

【スポGOMI】

スポGOMIは一般社団法人ソーシャルスポーツイニシアチブが提唱する、社会奉仕活動と競技を融合したスポーツです。従来型のごみ拾いにスポーツの要素を加え、制限時間内にチームでごみを拾い、量と質でポイントを競い合うスポーツです。
当社ではサンエックス株式会社の人気キャラクター、リラックマとコラボした「リラックマ×スポGOMI ~ミッションwithリラックマ~」を2023年、2024年に主催しました。
全国10都市で行われた大会は、企業や地域住民が一緒になって自分の街をきれいにすることで、日常生活の中で気軽に環境を意識した行動をとるきっかけを提供する場として開催しました。
大会には賛同いただいた企業とともに、幅広い層の方に参加していただいたことで、地域社会との連帯で環境事業の発展につながると考えています。

KPPホールディングス株式会社 
「リラックマたちと一緒に日本をキレイに!「リラックマ×スポGOMI」調印式を開催」

複数企業が取り組むことのメリット

複数の企業が連帯して取り組むことによって、それぞれが持つ強みや特性を生かしてさらなるスキームを作ることができます。

環境負荷の軽減

廃棄物の削減、再利用の促進により、焼却や埋め立てに伴うCO₂排出量を抑制できる
共創により新たなリサイクル方法の開発や実施が可能になる

資源の有効活用と市場の拡大

他社の廃棄物を有効資源として活用することで、循環型経済が促進される
環境的、経済的、社会的なメリットを生み出し、新しいビジネスチャンスの創出や市場の開拓が可能

コスト削減と効率化

企業単独では負担が大きいリサイクル設備の導入や運営も、得意とする協力会社に依頼することで、効率的に運用できる
廃棄資源の回収を一括管理することで、物流コストの削減を削減可能

よりよい社会の形成

市民や地域の意見を取り入れ、企業が事業に反映することで、サービスや製品の品質が向上
市民と企業の連帯は相互の活動が影響し合い、環境課題だけでなく地域社会にも持続可能な社会の発展が推進される

まとめ

企業間や市民、地域社会との連帯は、社会課題の解決と経済的発展の両立を可能にします。
リサイクルや地域活動に企業が積極的にかかわることで、企業価値の向上と持続可能な社会の実現が期待されます。
CSV経営を取り入れた企業同士の連帯は、環境負荷の軽減や資源の有効活用、コスト削減につながるだけでなく、新たなビジネスチャンスの創出にも貢献します。
今後も行政、市民、企業が一体となり、より良い社会を築いていくことが重要です。


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参考サイト(2025/02/20閲覧)
公益社団法人日本プロサッカーリーグ
「Jリーグホームタウン活動調査 2023年版」

一般社団法人ソーシャルスポーツイニシアチブ
「スポGOMIとは?」

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