誰もが楽しめる広場で環境にも優しい素材を使用｜紙製人工芝を葉山町・インクルーシブ広場に設置しました

神奈川県三浦郡葉山町は、令和7年1月に町制施行100周年を迎えます。
100周年記念事業の一環として、令和7年1月8日に南郷上ノ山公園にインクルーシブ広場が新設されました。
インクルーシブとはすべてを包括・包み込むという意味であり、あらゆる人を包み込み、だれもが一緒にOJO⁺・ペーパーターフを楽しめる持続可能な場所として整備されています。
広場の一角には紙製人工芝が敷かれた、ふかふかエリアが作られました。
このエリアには安全に遊べるだけでなく、触ったり寝転んだりと身体全体を使って遊べるように工夫がされています。
今回は葉山町　都市計画課　伊藤さまに、紙製人工芝を素材に選んだ理由や、葉山町での環境対応意識をお伺いしました。

生分解性オーガニック素材
紙製人工芝 OJO⁺

和紙から生まれた紙のいと OJO⁺
OJO⁺ 製造工程
原料のマニラ麻について
OJO⁺の機能性など

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―OJO⁺ペーパーターフをインクルーシブ広場へ導入した経緯をお聞かせください

まずは葉山町の町制100周年記念として、年齢や性別を問わないあらゆる人が楽しめる場所の設置が進められていました。そのため広場は車いすでも行きやすく、遊具は誰もが安心して利用できるバリアフリー設計となっています。
広場の中には、五感に訴えて遊べる場所を目指し、裸足で走り回れるようなやわらかいエリアの設置を考えていました。素材としては人工芝を想定し、肌に優しく耐久性の良さを取り入れようとしていました。
しかし、昨今マイクロプラスチックの流出問題を受け、発生源の一つとされているプラスチック製品からなる人工芝は使用せず、代替えとなる素材の使用を検討しました。
そこで人工芝のような手触り、安全性、環境負荷の低い素材を探していたところ、王子ファイバーの製品であるOJO⁺・ペーパーターフに辿りつきました。

―素材に求めていた点を教えてください

まずは広場のテーマであるインクルーシブを実現するために、裸足でも歩けるような安全な素材であること・屋外施設のため退色しないこと、耐久性があることを求めていました。
ほかにもプラスチックの使用量削減に向けた、環境への調和がとれた素材であることも求めていました。

―OJO⁺・ペーパーターフでは課題点を解消できましたか

素材は生分解性の紙であり、手触りも柔らかく、また、万が一転んだ際にも摩擦熱が起きにくく安全性が優れていると感じました。ほかにも使用していくにつれ素材が周囲に流出した場合には、土壌にて生分解されていく安心性がありました。
退色の点においては、人工芝＝緑色のイメージがありますが、柔らかく誰もが遊ぶことのできる空間のために敷くのであったため、生成りにて設置することとしました。
耐久性においては今後、使用していくにつれての変化を見守っていきたいと思います。

―設置してから、住民の方からの反応はありましたか

現在は設置から日が浅いのでまだ感想はいただいておりません。（取材時は設置から1週間程度）
耐久性はもちろん、変色や毛の抜け具合は確認していきたいと思っています。
直近では雨が降った際の水はけの処理や汚れの対応を行いたく考えています。毛足の選択ができる豊富なラインナップの選択や、日常的なメンテナンスの手間を軽減した製品ができることを今後期待しています。

―町として環境対応にはどのように向き合っていますか？

葉山町は住人の意識が高いと感じています。その一つとして、はやまエシカルアクションというプロジェクトを推進しています。
これはSDGs達成のために町民や事業者と連携・協働して推進している「はやまクリーンプログラム」の一環です。町内の事業者やすべての人が、葉山町と地球の将来のために本気で行動している「環境の町」として、世界に発信していくことを目指しています。
地域の皆さんや商店と環境や人・社会、地域に配慮や貢献する行動をし、優秀な取り組みは表彰をおこなっています。
こうした取り組みで少しずつ多くの方の賛同を目指し、町だけでなく地球にとって良い取り組みを増やしていければと思っています。

―ありがとうございました。

まとめ

葉山町は美しい自然と調和するため、環境保全と持続可能なまちづくりを積極的に進めています。
住民や事業者と連帯した展開し、地域全体でSDGsの達成を目指しています。
OJO⁺を素材とした紙製人工芝・ペーパーターフは、環境配慮と安全性を両立した革新的な選択肢です。
葉山町での取り組みをきっかけに、持続可能な社会づくりがより多くの地域に広がることが期待されています。

【設置されている南郷上ノ山公園】