高機能素材WEEK リサイクルテックジャパンに出展いたします
SHIFT ONを展開する当社では、来る2025年11月12日(水)~14日(金) 幕張メッセにて開...
事業を最適化する紙総合商社SHIFTON
食品工場で日々発生する食品残渣(食品廃棄物)は、これまで「処分するもの」として外部委託するのが一般的でした。
しかし、処理費の上昇や脱炭素・ESG対応、取引先からの要請、法対応などを背景に、“資源として活かす”取り組みが重要になっています。
一方で、堆肥化・飼料化・燃料化(サーマルリサイクル)に取り組んでいても、品質のばらつきや受け入れ先の制約、設備負担などから「思ったほど効果が出ない」「行き詰まりを感じる」という声も少なくありません。
本記事では、一般的なリサイクル手法を整理した上で、堆肥・飼料・燃料以外の選択肢である“アップサイクル(商品化)”を含めて、事例・判断材料・導入手順までをまとめます。
食品残渣の再利用を検討する意義は、大きく「コスト」「環境負荷」「法・取引先対応」の3点です。
処理委託費は、排出量に加えて運搬頻度や保管条件、異物混入の有無でも変わり、現場負担も見えにくいコストになりがちです。
また、廃棄は焼却・運搬に伴うCO₂排出や資源ロスにつながります。
食品ロスの発生量は最新推計で約464万トン(令和5年度)とされ、削減と有効活用の重要性は年々高まっています。
※出典:環境省「我が国の食品ロスの発生量の推計値(令和5年度)の公表について」
さらに、食品リサイクル法の枠組みの中で、発生抑制と再生利用等(肥料・飼料化、熱回収など)を進めることが求められます。
特に多量排出事業者は、取組状況の「見える化」そのものが経営・監査対応の論点になります。
食品リサイクル法(食品循環資源の再生利用等の促進に関する法律)は、食品関連事業者に対し、食品廃棄物等の発生抑制と、再生利用等の促進を求める制度です。
考え方の基本は、
① 発生抑制(そもそも出さない)
② 再使用(食べられるものは食として活かす等)
③ 再生利用(肥料化・飼料化・メタン化など)
④ 熱回収(サーマルリサイクル)
⑤ 適正処分
という優先順位で、可能な限り上流側の手段を選ぶことです。
また、前年度の食品廃棄物等の発生量が年間100トン以上の食品関連事業者は、毎年度、発生量や再生利用等の状況を主務大臣へ定期報告する義務があります。
報告対象でない場合でも、将来的な監査対応や取引先要請を見据えると、排出実態の把握とKPI化は先に進めておくとスムーズです。
※出典:農林水産省「食品廃棄物等多量発生事業者の定期報告における報告方法等」
再生利用を円滑化する仕組みとして、登録再生利用事業者制度や、食品リサイクル・ループ(再生利用事業計画の認定)なども整備されています。
定期報告(年間100トン以上の多量発生事業者)の取りまとめでは、令和5年度の食品廃棄物等の年間発生量は13,287千トンで、その大半を食品製造業(11,922千トン)が占めています。
※出典:農林水産省「令和5年度 食品リサイクル法に基づく定期報告の取りまとめ結果の概要」
再生利用等実施率は食品産業全体で93%、食品製造業は98%と高水準ですが、発生量が大きい分、わずかな改善でもインパクトは大きく、処分量(廃棄物としての処分)もなお残っています。
また、目標値は令和11年度までに食品製造業95%などが示されており、既に達成している企業にとっても「質の高い再利用(安定・高付加価値・説明可能性)」へ進化させるフェーズに入っています。
食品残渣は、製造・加工工程で発生する動植物性のくず、搾りかす、皮・芯、規格外品、賞味期限切れの在庫など、食品としての利用が難しいものを指します。
再利用の成否を分けるのは「性状(含水率・油分・塩分・臭気)」「腐敗しやすさ」「異物混入(包装材・金属片等)」です。
同じ“食品残渣”でも、性状によって向くルート(堆肥/飼料/燃料/アップサイクル)が大きく変わるため、まずは整理が重要です。
食品工場で頻出する残渣の例を挙げると、次のようなものがあります。
自社に近いものから、性状と再利用先の相性を考えるのが第一歩です。
再利用を阻む典型要因は「包装材混入」「腐敗・カビ」「含水率の高さ」「臭気」「塩分・油分」「混合排出による品質ばらつき」です。
現場での前処理は、大がかりな設備投資よりも、まずは“ルール設計”が効きます。
例えば、排出場所ごとに分別箱を分ける、異物混入しやすい工程は別ルートにする、保管時間の上限を決める、などです。
アップサイクル(素材化・樹脂化)を視野に入れる場合は、粉砕しやすさや乾燥のしやすさも重要になります。
委託先に相談する際は、受入基準(異物許容、含水率、臭気、粒度など)と検査方法まで確認しておくと、やり直しコストを抑えられます。
食品残渣の再利用で多いのは、堆肥化(肥料化)、飼料化(エコフィード)、燃料化(熱回収)です。
いずれも有効な手段ですが、残渣の性状・量・受け入れ先の事情で“続くかどうか”が変わります。
ここでは要点を短く整理します。
堆肥化は、野菜くずなどを微生物分解し、農地で使える堆肥・肥料にする方法です。
設備・臭気対策や品質管理(pH・水分など)が必要で、受け入れ先(農家・堆肥化施設)と需要の確保が重要になります。
一方、油分や塩分が多い残渣、異物混入が多い残渣は品質トラブルになりやすく、前処理と運用設計が成否を左右します。
飼料化は、栄養価を活かして家畜用飼料に転換する方法で、資源効率が高い点がメリットです。
加熱殺菌や乾燥、異物除去など安全面の要件があり、成分変動が大きい残渣は品質管理が課題になります。
また、安定供給(量と頻度)や保管・輸送の設計、受け入れ先との調整が不可欠です。
燃料化(熱回収)は、再生利用が難しい残渣をエネルギーとして回収する考え方です。
水分が多いと燃焼効率が落ちるため、脱水・乾燥の要否やコストを含めて検討します。
再生利用(肥料・飼料化)より優先順位は下流に位置づけられるため、社内説明では“なぜ熱回収が合理的か”の理由整理が重要です。
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アップサイクルは、食品残渣を“原料”として価値を高め、製品として循環させる考え方です。
食品素材としての再利用に加え、紙・繊維・樹脂材料など非食品領域へ展開できる点が特徴で、処分費削減だけでなく、環境価値の可視化やブランド価値にもつながります。
一般に“リサイクル”は、廃棄物を同等価値または低価値の用途へ戻すことが多いのに対し、アップサイクルは機能やストーリーを付与して、より高付加価値の製品にする点が異なります。
社内稟議では、処分費削減だけでなく、取引先評価(環境監査への対応)、ESG開示の材料、採用・広報の文脈など、複数の効果をKPIで示すと通しやすくなります。
アップサイクルとはどのようなことを指すのか、実例としてご紹介していきます。...
堆肥・飼料・燃料以外の代表ルートは、概ね次の4類型に整理できます。
自社残渣の性状と、作りたい最終形態から当たりを付けるのがコツです。
アップサイクル導入でつまずきやすいのは、(1)原料品質のばらつき、(2)安定供給、(3)法規制・契約、(4)環境価値の説明(LCA等)です。
まず、異物混入率・含水率・臭気・色などの“受入基準”を決め、試作で物性・加工性・におい・見た目を確認します。
次に、季節変動や生産計画変動を踏まえた供給設計(保管・回収頻度)を行い、責任分界点を契約で明確化します。
最後に、CO2削減や廃棄削減を語る際は、前提(何と比較するか)を揃え、根拠を残せる形にしておくと、取引先・監査対応で強みになります。
ここでは、食品残渣の“商品化”イメージを具体化するため、代表的なアップサイクル事例を4つ紹介します。
いずれも、原料の特徴を捉えた設計と、用途(使い先)まで含めたスキームづくりがポイントです。
kome-kami(コメカミ)は、食用に適さないお米や備蓄用アルファ米などを、FSC認証®パルプと組み合わせて紙素材にアップサイクルした事例です。
単に混ぜるだけでなく、お米の特性を活かして機能性を持たせ、紙として包装・販促・ノベルティなど多用途に展開できる点が特徴です。
穀類系の残渣は、食品用途以外(素材化)への発想転換で選択肢が広がります。
Coffeeloopプロジェクトは、オフィスやカフェから出たコーヒー副産物をアップサイクルし、循環型の利用を目指す取り組みです。
第1弾として、リユースできるエコカップ「Coffeeloopカップ」を開発し、都内カフェでの利用やEC販売を開始しています。
“作る”だけでなく“使い続ける仕組み(回収・利用促進)”まで設計している点は、食品残渣の事業化で参考になります。
シマデニムワークスは、沖縄のサトウキビ搾りかす(バガス)を活用し、素材化してデニム製品へ展開する事例です。
地域資源を原料にし、伝統技術と掛け合わせて高付加価値化することで、廃棄削減と地域創生の両立を狙っています。
食品残渣でも、繊維質やセルロース成分に着目すると、紙・繊維など非食品用途の可能性が見えてきます。
EGUは、国内の加工工場から発生する卵殻を活用した消臭袋の事例です。
卵殻の多孔質構造と炭酸カルシウムの性質を活かし、アンモニア臭や腐敗臭を吸着して不快なにおいを軽減します。
また、0.04mm厚でも破袋しにくい高密度PE設計で、油分や水分を含む重量ごみにも対応しやすい点が特徴です。
再生PE40%以上+バイオマス度25%(卵殻)の設計により、製造・焼却時のCO₂削減をうたい、キユーピー×ネクアスの共同開発として国内卵殻を活用しています。
食品残渣の再利用は「良さそうな手法」から入ると失敗しやすく、まず“自社条件”を整理してから候補を絞るのが近道です。
ここでは、現場で判断しやすいようにチェックリストと比較の考え方をまとめます。
相談や比較検討の前に、最低限ここだけ押さえるとスムーズです(分かる範囲でOK)。
次に「何にしたいか(最終形態)」から逆算して候補を比較します。
| 手法(最終形態) | 向きやすい残渣 | 必要になりやすい前処理 | メリット | 注意点(続かない要因) |
|---|---|---|---|---|
| 堆肥化(肥料) | 野菜くず・果皮など(油分/塩分が低め) | 分別、臭気/腐敗対策、発酵管理 | 地域循環に乗りやすい | 臭気・品質ばらつき、需要確保 |
| 飼料化(飼料) | パンくず・穀類・一部の加工残渣 | 加熱殺菌、乾燥、異物除去 | 資源効率が高い(栄養を活かす) | 安全/品質管理、安定供給、輸送 |
| 燃料化(エネルギー) | 再生利用が難しい残渣 | 脱水/乾燥(必要に応じて) | 処理の受け皿になりやすい | 優先順位・CO2説明、効率 |
| 紙/繊維材料化(素材) | 繊維質が多い残渣(果皮等)、米など | 乾燥、異物除去、粉末/パルプ化 | 製品ストーリー・用途拡大 | 品質設計、販路/用途設計 |
| 樹脂材料化(再生樹脂ペレット) | 粉砕・配合しやすい残渣(卵殻等) | 乾燥、粉砕(粒度設計) | 成形用途が広い、プラ代替材料 | 含水・臭気・色の管理、配合設計 |
相談先が分からない場合は、「何をゴールにするか」で選ぶと整理できます。
堆肥化・飼料化をまず進めたい:地域の受け入れ先、登録再生利用事業者(法対応含む)
燃料化を含めて最適化したい:処理委託先(産廃業者)と運用条件をすり合わせ
商品化まで視野に入れたい:素材メーカー/コンパウンド事業者/商社(用途・販路の設計まで)
廃棄量・性状・現場設備・求める最終形態をヒアリングし、候補の優先順位と“続く運用”の設計まで整理します。
堆肥・飼料・燃料に加え、素材化(樹脂ペレット化)なども含めて検討したい場合は、条件すり合わせから丁寧にサポートします。
お問い合わせはこちら
再利用を“絵に描いた餅”で終わらせないためには、現状把握→試作・評価→スキーム構築の順に進めるのが基本です。
社内稟議では、費用対効果だけでなく、運用負荷とリスク(品質・臭気・契約)も同時に説明できる状態を作ります。
排出量(t/月)とピーク、残渣の内訳(工程別)、現行の処理委託費と運搬頻度、保管条件、トラブル(臭気・害虫・異物)を棚卸しします。
この段階で、社内説明用に「現状まとめ1枚(排出量・コスト・課題・改善の方向性)」を作れると、検討が一気に進みます。
アップサイクル(素材化・樹脂化)を含む場合は、少量で試作し、物性・加工性・臭気・外観を確認します。
粉砕粒度、含水率、配合比、添加剤の有無で結果が変わるため、いきなり量産せず“条件出し”を先に行うのがポイントです。
量産段階では、回収ルート(頻度・容器・動線)、品質基準(受入検査・異物管理)、トレーサビリティ、契約(責任分界点、守秘、データ共有)を設計します。
“誰がどこまでやるか”を明確にしておくことで、監査対応やクレーム予防につながります。
堆肥・飼料・燃料に加えて、食品残渣を「素材」として活かす選択肢として、再生樹脂ペレット化(樹脂コンパウンド)があります。
SHIFT ONでは、廃棄物を細かく粉砕し、樹脂と混合してペレット状にすることで、プラスチックに代わる成形原料として商品化する支援が可能です。
問い合わせ後は、廃棄量や性状、設備、求める最終形態を丁寧にすり合わせ、試作・協力先調整まで伴走します。
アップサイクル(樹脂ペレット化)の全体像は、以下の流れで整理できます。
工程ごとに担い手が異なるため、スキームとして組むのが重要です。
再生樹脂ペレットにすると、既存の成形プロセスに載せやすく、用途の幅が広がります。
例えば、工場内の副資材や梱包材、展示会ノベルティ、備品など「自社内で使い切る」設計から始めるとスムーズです。
重要なのは、色味・匂い・強度など“許容範囲”を用途側から決めることです。
用途が決まると、必要な前処理(乾燥・粉砕粒度)や配合設計が具体化し、試作の精度も上がります。
ペレットとして商品化できれば、プラスチックペレットの代替材として、外部への展開(共同開発・販路づくり)も視野に入ります。
「自社の条件で実現できるか分からない」という段階でも問題ありません。
まずは排出状況をヒアリングし、前処理の要否、試作の進め方、協力先の選定、運用設計まで、無理のないロードマップとして提案します。
問い合わせ時に分かる範囲で、廃棄量(t/月)、残渣の種類、混入物の有無、保管条件、希望する最終形態を共有いただくとスムーズです。
堆肥・飼料・燃料以外の活用を検討したい、樹脂ペレット化(素材化)を試してみたい、など目的に合わせて条件整理から丁寧にサポートします。
お問い合わせはこちら
食品残渣の再利用は、堆肥・飼料・燃料だけでなく、アップサイクルによる素材化・商品化まで含めて選択肢が広がっています。
ただし、最適解は残渣の性状や発生量、保管・前処理設備、求める最終形態によって変わるため、まずは自社条件の棚卸しが不可欠です。
現状のリサイクルに不足を感じている場合は、(1)前処理の見直しで“続く運用”にする、(2)用途を設計して価値を高める(アップサイクル)、という二段階で検討すると進めやすくなります。
SHIFT ONでは、粉砕〜樹脂混合〜再生樹脂ペレット化までを軸に、条件すり合わせから伴走し、プラスチックペレットとしての商品化も見据えた支援が可能です。
フォームが表示されるまでしばらくお待ち下さい。
恐れ入りますが、しばらくお待ちいただいてもフォームが表示されない場合は、こちらまでお問い合わせください。
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