EC物流のコストを削減する方法とは|包装資材の見直しで輸送費・人件費を抑える

ECサイトをはじめとするEC・通販の拡大とともに商品の発送量が増える一方で、燃料費や人件費の上昇、いわゆる2024年問題によるドライバー不足など、物流コストは年々上昇し続けています。
売上高に占める物流コストの割合が高まれば、企業の利益率は確実に圧迫されます。
こうした外的要因の多くは、一企業の努力だけでコントロールできるものではありません。
しかし視点を変えれば、自社で今すぐ着手できる削減策も残されています。
その一つが「包装資材の見直し」です。
本記事では、EC物流コストの内訳と高騰の要因を整理したうえで、配送サイズをコンパクトにし梱包を省人化する紙製の包装資材「eコマースバッグ」を軸に、物流コストを抑える具体的な方法を解説します。
- EC物流コストの内訳|何にどれだけコストがかかっているのか
- なぜEC物流はコスト高騰に直面しているのか|4つの外的要因
- 外的要因は変えられない|今すぐ削減できる「包装資材の見直し」
- EC物流の新たな選択肢「eコマースバッグ」とは|特長と導入メリット
- SHIFT ONで取り扱うeコマースバッグの概要|クラフト紙製で横マチが広がる包装資材
- eコマースバッグ導入の4つのメリット
- 受け取るお客様にもうれしい|ワンタッチ開封・返送・処分のしやすさ
- 導入・使用イメージ|アパレル・生活雑貨・情報誌の発送
- まとめ|EC物流のコスト削減は「包装資材の見直し」から
EC物流コストの内訳|何にどれだけコストがかかっているのか

物流コストを削減するには、まず「何にどれだけコストがかかっているのか」を正しく把握することが出発点です。
内訳が見えて初めて、どこに改善の余地があるのかが明確になります。
EC物流コストを構成する5つの費用(輸送費・荷役費・保管費・包装費・人件費)

EC物流のコストは、大きく「輸送費」「荷役費」「保管費」「包装費」「人件費」の5つで構成されます。
中でも輸送費は物流コスト全体の半分前後を占めるとされ、最も大きな割合を占めます。
EC特有の個人宅向け小口・多頻度配送では、1件あたりの配送単価が割高になりやすい傾向があります。
加えて、在庫を保管する保管費、入出庫やピッキングにかかる荷役費、梱包資材の包装費、そして現場を支える人件費が積み重なります。
国土交通省の調査では、売上高に占める物流コストの割合は全産業平均でおよそ5%とされますが、小売業や通信販売業ではこの比率がさらに高くなる傾向があり、コスト構造の把握と最適化が利益を大きく左右します。
なぜEC物流はコスト高騰に直面しているのか|4つの外的要因

では、なぜEC物流のコストはこれほど上昇しているのでしょうか。
その背景には、一企業の努力だけでは解消しにくい4つの外的要因があります。
順に見ていきましょう。
燃料費の高騰
一つ目は燃料費の高騰です。
原油価格や為替の変動は、トラック輸送のコストに直接影響します。
国際情勢の影響も受けやすく、価格が高止まりすれば、大手配送会社の運賃改定という形で荷主側の負担にも跳ね返ってきます。
燃料費は企業側でコントロールすることが難しく、輸送費を押し上げる代表的な要因となっています。
ドライバー不足の深刻化(2024年問題・2026年問題)
二つ目は、ドライバー不足の深刻化です。
2024年4月に施行されたトラックドライバーの時間外労働の上限規制、いわゆる「2024年問題」により、1人あたりが輸送できる量が減り、輸送能力そのものが低下しました。
さらに2026年4月には改正物流効率化法が施行され、一定規模以上の荷主企業にも物流効率化の取り組みや物流統括管理者(CLO)の選任が求められる「2026年問題」も本格化しています。
ドライバーの高齢化と新規参入の減少も重なり、輸送力の不足と運賃の上昇は今後も続くと見られています。
EC利用の一般化による小口配送の増加
三つ目は、消費者の購買行動の変化です。
ネット通販の一般化により、出荷件数は年々増加しています。
経済産業省の調査によると、個人消費者向け(BtoC)の物販系EC市場は15.2兆円規模にまで拡大し、中でも衣類・服装雑貨類は2.7兆円、生活雑貨・家具・インテリアは2.5兆円と大きな割合を占めています。
従来の企業間の大ロット輸送から、個人宅向けの小口・多頻度配送へと重心が移ったことで、1件あたりの配送効率は下がりました。
再配達の増加も加わり、出荷量の増大が物流全体のコストを押し上げています。
人件費の高騰
四つ目は、人件費の高騰です。
物流現場の慢性的な人手不足を背景に、ドライバーや倉庫作業員の賃金は上昇傾向にあり、荷役費や梱包作業費に反映されています。
最低賃金の引き上げや採用難も重なり、人手に頼った梱包・出荷の工程ほど、コスト増の影響を大きく受けます。
裏を返せば、梱包・出荷の工程は作業を省人化できる余地が大きい領域でもあります。
外的要因は変えられない|今すぐ削減できる「包装資材の見直し」

燃料費やドライバー不足といった外的要因は、企業の努力だけで変えることはできません。
だからこそ、自社でコントロールできるコストから着手することが、現実的なコスト削減の第一歩となります。
そこで注目したいのが「包装資材の見直し」です。
コントロールできるコストから着手する|包装・梱包の見直しという選択肢
物流コストの中でも、包装・梱包は自社の判断で今すぐ最適化できる数少ない領域です。
宅配便の配送料は、荷物のサイズと重量によって決まります。
つまり、梱包をコンパクトにするだけで配送料を抑えられるということです。
過剰な大きさの箱をやめ、商品に合ったサイズの資材に見直すことは、輸送費・保管費・作業費に同時に効く、費用対効果の高い改善策といえます。
従来の梱包が抱える3つの課題
とはいえ、従来の梱包には見過ごされがちな課題があります。
特に段ボールを中心とした梱包では、次の3つの課題が生じやすくなります。
①過大包装による配送・保管の無駄
商品に対して箱が大きすぎる過大包装は、空いたスペースを埋めるための緩衝材を余分に必要とします。
容積で決まる配送料や、倉庫での保管スペースにも無駄が生じ、コスト増の一因となります。
②梱包作業時間の増加による生産性の低下
段ボールの組み立て、緩衝材の詰め込み、ガムテープでの封かんなど、梱包工程には人手と時間がかかります。
出荷量が増えるほど作業負荷は大きくなり、人件費を圧迫します。
③緩衝材などの資材費がかさむ
商品のサイズごとに箱や緩衝材を何種類もそろえる必要があり、資材費に加えて在庫管理の手間もかさみます。
過剰な緩衝材の使用は、環境負荷の面でも課題となります。
EC物流の新たな選択肢「eコマースバッグ」とは|特長と導入メリット

こうした課題を解決する新たな選択肢として注目されているのが、クラフト紙製の包装資材「eコマースバッグ」です。
まずは主な外装用梱包資材を比較したうえで、eコマースバッグの特長とメリットを見ていきましょう。
| 資材 | メリット | デメリット | 適した商品 |
|---|---|---|---|
| 段ボール | 強度が高く汎用性が高い/重い商品にも対応でき商品を選ばず使える | オーバースペックになりやすい/保管スペースが必要/組立の手間がかかる | 書籍・食品・食器 |
| ビニール袋 | 比較的安価/軽量で防水性が高い/出荷作業の手間が少ない | 環境負荷が大きい/廃棄時に分別の手間がかかる/ブランドイメージの醸成が難しい | コスメ・アクセサリー・CD |
| 紙製包装材 | 軽量かつコンパクト/環境に配慮/ナチュラルでブランドイメージの醸成が可能 | 耐久性・耐水性が低い/重い・破損しやすい商品には不向き | 衣服・生活雑貨・ぬいぐるみ |
SHIFT ONで取り扱うeコマースバッグの概要|クラフト紙製で横マチが広がる包装資材
eコマースバッグは、クラフト紙で作られた、横マチのみが広がる包装資材です。
袋を広げる必要がなく、商品に入れてテープで止めるだけで梱包が完了するため、作業効率が高いのが特長です。
商材の大きさに合わせて柔軟にフィットし、紙素材ならではの環境へのやさしさも兼ね備えています。
用紙の厚みは120g/㎡と140g/㎡の2種類、用紙の種類は未晒クラフトと撥水未晒クラフト、サイズは100・80・60の3種類が用意され、合計8パターンから選べます。
撥水未晒クラフトは、雨などで表面が濡れても浸み込まず、水滴となって流れ落ちるため、屋外での受け渡しにも安心です。
eコマースバッグ導入の4つのメリット
eコマースバッグの導入は、先に挙げた従来梱包の課題に一つずつ応える形で、外的要因に付随する費用を抑える効果があります。
主なメリットを4つに整理します。
①最適な梱包サイズで輸送費・保管費を抑制
横マチが商品に隙間なくフィットするため、過大包装を解消できます。
宅配便の配送料は、佐川急便や西濃運輸などでも荷物のサイズと重量によって決まるため、コンパクトな包装によって輸送費・保管費の抑制につながります。
②梱包作業の省人化で生産性が向上(人件費削減)
段ボールのような組み立てやガムテープが不要で、商品に入れてテープで閉じるだけで梱包が完了します。
梱包工程が省人化され、生産性の向上と人件費の削減に貢献します。
③資材の集約で緩衝材・サイズ別資材の費用を削減
商品サイズに柔軟に対応できるため、サイズ別の箱や緩衝材を集約でき、資材費と在庫管理の手間を削減できます。
袋の折り位置を変えれば1サイズ下げて送れる商品もあり、さらなるコスト削減も可能です。
④紙製で環境対応も実現
紙製で持続可能な包装資材であり、森林認証品であれば環境への取り組みを外部に訴求する材料にもなります。
緩衝材の使用も減らせるため、廃棄物の削減にもつながります。
受け取るお客様にもうれしい|ワンタッチ開封・返送・処分のしやすさ
eコマースバッグのメリットは、送り手であるEC事業者だけにとどまりません。
商品を受け取るお客様にとっても、うれしいポイントがあります。
OPENタブを引くだけでワンタッチで開封できるため、受け取り時の手間がありません。
封かん用テープを追加しておけば、一度開けても再度封かんでき、サイズ交換や返品・返送の際にそのまま再利用できて便利です。
さらに紙製なので分別・処分が簡単で環境にもやさしく、受け取り体験の良さがブランドへの好印象やリピートにもつながります。
導入・使用イメージ|アパレル・生活雑貨・情報誌の発送
実際の導入イメージを、業種別に見てみましょう。
アパレルでは、Tシャツやパーカー、カットソーの発送に100サイズを使用し、封かんテープ付きでガムテープが不要になり、作業効率が向上した例があります。
生活雑貨では、キッチンマットやタオルなどの発送に100サイズを使い、段ボールに代わる梱包資材として保管スペースを圧縮できたケースもあります。
情報誌の分野では、雑誌やカタログの発送に80サイズを用い、商品サイズに合わせて郵送と宅配便の選択肢が増えたことで、発送コストの削減につながっています。
まとめ|EC物流のコスト削減は「包装資材の見直し」から

EC物流のコスト高騰は、外的要因による避けがたい流れです。
しかし、自社でコントロールできる包装資材を見直すことで、輸送費・人件費・資材費・環境対応を同時に改善できます。
最後に、実際に見直しを進める際のポイントを整理します。
現行資材からの移行を検討する際の確認ポイント
現行の梱包資材からの移行を検討する際は、3つの観点で自社の状況を棚卸しすると、判断がスムーズになります。
一つ目は「内容物となる商品は何か」。
衣類や雑貨、コスメなど、商品の特性によって適した資材は変わります。
二つ目は「1日あたりの出荷数はどれくらいか」。
出荷量は作業効率やコストへの影響度を左右します。
三つ目は「何を見直したいか」。
コスト、作業スピード、環境対応など、優先したい項目を明確にすることで、最適な資材選定の判断材料がそろいます。
包装資材の見直し・最適化はKPPにご相談を
適切な包装資材を選ぶには、商品や出荷現場の状況に合わせた見極めが欠かせません。
国際紙パルプ商事(KPP)では、現在取り扱っている製品も含め、現行資材の分析から最適な外装資材の選定、サンプルの提供、供給までをトータルにサポートします。
コストの最適化はもちろん、作業効率の向上や環境対応まで、EC物流の課題に合わせたご提案が可能です。
まずは現行資材との比較やサンプルの活用から、お気軽にご相談ください。
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