積載率とは?物流業界の課題や積載効率を向上させる方法を解説


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積載率とは?物流業界の課題や積載効率を向上させる方法を解説

物流現場の効率化が求められる今、「積載率」という指標が注目を集めています。
積載率の向上は、輸送コスト削減や人手不足解消につながる重要な要素です。

本記事では、積載率の基礎知識から、業界が抱える課題、効率化のための改善方法、そして積載率向上に貢献する「ピタフィット」まで、実践に役立つ情報を解説します。

積載率とは

積載率とは、トラックやコンテナなどの輸送手段が持つ積載可能な最大重量に対して、実際に積み込まれた貨物の量の割合を示す指標です。
数値が高いほど「空きスペースが少なく、効率よく運んでいる状態」と言えます。

たとえば、最大積載量10tのトラックに8tの荷物を積んだ場合、積載率は80%です。
積載率は物流業界において輸送効率や収益性を見極めるうえで重要な指標とされており、近年では指標の改善が物流コストの最適化に直結しています。

積載率と積載効率の違い

積載率と積載効率の違いは次のとおりです。

  • 積載率:輸送手段の最大積載量に対して実際に積まれている貨物の重量の割合を示す数値
  • 積載効率:運用全体の効果的な資源利用に焦点を当てた指標

積載率が高くても、積み方やルートが非効率であれば、積載効率は低くなるケースがあります。
両者には関連性があるものの、積載率=数値、積載効率=運用の工夫と捉えるとわかりやすいでしょう。

積載率の計算方法

積載率の計算方法は、「積載率(%) =積載重量 ÷ 最大積載重量 × 100」です。
例えば、最大積載量10tのトラックに8tの荷物を積んだ場合、積載率は80%になります。

納品時の積載率が100%であっても、帰りの荷がなければ帰り便の積載率は0%となります。この場合、輸送プロセス全体を把握するため、「平均積載率」を用いて50%と計算する方法もあります。

積載率の重要性

積載率は、物流の収益性やコスト管理に直結する経営上の重要指標です。
積載率が低ければ、輸送効率が悪化し、燃料費・人件費・車両のメンテナンス費といったコストが増加し、収益性が低下します。

ドライバーへの負担が増加し、離職を引き起こす可能性もあります。物流業界においては、適切な積載率を保つことが求められます。

物流業界の課題

近年、物流業界においてトラックの積載率は40%程度まで低下し、輸送の非効率化が深刻な課題となっています。
2024年4月より、ドライバーの時間外労働、拘束時間における規制強化が始まりました。
輸送能力の低下や人手不足の加速が懸念され「2024年問題」と呼ばれる課題です。

また、消費者ニーズの多様化により、多頻度・少量配送の需要が増加傾向にあります。
具体的な対策を行わない場合、2030年度には9億トン相当の輸送能力が不足するとのデータもあり、積載率や積載効率の改善は急務です。

詳しくは次の記事をご覧ください。

作業効率化が解決のカギ?2024年問題を解説
2024年問題とは?物流業界を取り巻く現状と紙緩衝材でとれる対策をわかりやすく解説
2024年問題とは 物流業界の現状と対策

2024年問題の概要や物流業界全体への影響、2024年問題にそなえた取り組みについてご紹介します。...


参考:国土交通省|物流2024年問題の概要と国土交通省の取組紹介

積載率向上のメリット

積載率向上は、単に輸送の効率を高めるだけでなく、コスト削減・人手不足の解消・環境保護といった複数の面で企業に大きなメリットをもたらします。

ここでは、具体的な利点を3つの視点から解説します。

コストが削減できる

積載率の向上により、トラック1台あたりに積み込める荷物の量が増え、輸送回数の削減=コスト削減につながります。

収益性が高まり経営が安定することで、ドライバーの労働環境の改善やサービス品質の向上といった二次的なメリットも生まれやすくなります。

業務効率が上がり人手不足の解消につながる

積載率が上がると、1回の輸送で運べる貨物量が増えるため、配送回数や拘束時間の削減が可能になります。
ドライバー1人あたりの負担軽減、リソースの有効活用につながり、業務の効率化が進みます。

労働環境の改善は、人手不足の解消や離職防止にも効果的です。
働き方改革が進むことで、新規採用・中途採用にも優位に働きやすくなります。

環境保護につながる

積載率を高めることで、輸送回数が減り、CO₂排出量の削減や交通渋滞の緩和といった環境面でのメリットも期待できます。

さらに、効率的な積み込みや配送が実現すれば、余分な包装や不要な配送を抑えることが可能です。
廃棄物の発生の抑制、資源の無駄遣いの減少が実現し、持続可能な物流の実現へと近づきます。

積載率を向上させる方法

積載率の向上には、荷物の積み込みの工夫だけでなく、運行管理や物流資材の最適化、他社との連携といった多角的な取り組みが求められます。

ここでは、現場で実践されている5つの改善方法を紹介します。

共同輸送をする

共同輸送とは、複数の企業が連携して1台のトラックやコンテナを共有し、貨物を一緒に運ぶ仕組みです。
大きく分けて、複数の荷主企業が1つの物流業者を利用するケース、複数の運送会社が荷物を持ち寄るケースの2種類があります。

共同輸送は、空きスペースを有効活用できるため、積載率の大幅な向上が期待されます。
近年では、異業種間での共同輸送も増えており、コスト削減や環境負荷低減の観点からも注目されています。

運行管理を把握する

積載率の向上には、まず自社の運行状況を正確に把握することが重要です。
例えば、各車両の走行距離や積載量のデータを分析することで、配送ルートの最適化や貨物の集約が可能になります。

また、帰り荷(リバース便)を活用する仕組みを整えることで、空車での帰庫を避けられ、積載率の向上にもつながります。
デジタルツールを用いた運行管理の効率化は、今後さらに重要性を増すでしょう。

外装を標準化する

商品の外装サイズのばらつきは、トラックやコンテナ内の空間活用を妨げる大きな要因です。
外装サイズを見直し、物流機器(パレット・コンテナなど)に最適化された設計にすることで、同じスペースでもより多くの荷物を積載できるようになります。

外装を標準化することで、積載時の隙間を減らすだけでなく、荷崩れのリスクも軽減されるため、安全性向上にも寄与します。
ただし、外装標準化の実現には、荷主・物流業者の連携が必要です。

パレットを標準化する

パレット輸送は広く普及している一方、パレットのサイズの適正化が進まず、積載率の低下を課題とする企業は少なくありません。
適切なサイズのパレットを選定することで、無駄なスペースを抑え、積載効率を最大限に高められます。

パレットを標準化すれば、積み下ろし作業の効率化にもつながり、現場負担の軽減やリードタイムの短縮にも効果を発揮します。
業界全体での規格整備も今後の重要課題です。

段積みをする

段積みとは、荷物を上下に積み重ねて空間を立体的に活用し、積載率を向上させる方法です。
積載スペースを有効に使えるほか、荷物の固定がしやすくなり、輸送中の揺れや衝撃によるダメージのリスクも軽減できます。

ただし、段積みには耐荷重や安定性の考慮が必要です。
女性や多国籍社員の作業も視野に入れる必要があります。

しかし、適切な設計や梱包がなされていれば、積載率の大幅な改善に加え、安全性と作業効率の向上が期待できます。

積載率向上に役立つピタフィットとは


積載率の向上には、梱包方法や物流資材の見直しも大きなカギを握ります。
その中で注目されているのが、段積み専用資材「ピタフィット」です。

ここでは、ピタフィットの概要と活用による具体的なメリットを紹介します。

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ピタフィットの概要

ピタフィットは、段積みに特化した梱包資材で、荷物を安定的に積み重ねることができる物流ソリューションです。
上部の「フタ」と下部の「本体」に分かれた構造を持つパレット一体管理タイプとして、内容物の保護に加え、組み立て・折りたたみの梱包作業における負荷軽減を実現しています。
積載面は全面フラットのため、段ボール等の荷痛み防止効果も優れています。

さらに素材はオール樹脂のため、リサイクルも可能です。
輸送効率を高めつつ、環境への負荷軽減にも貢献できます。

ピタフィットの強み

ピタフィットは、積載率や作業効率の向上、コスト削減、環境保護など、複数の面から物流の課題解決に貢献します。

ここでは、具体的な4つの強みを詳しく見ていきましょう。

積載率UP・輸送費DOWN

ピタフィットを活用すれば、安定して段積みが行えるため、積載率が最大2倍になります。
輸送空間を無駄なく使い、積載率が上がるため、トラック台数や走行回数が減り、輸送コストの削減につながります。

さらに、リサイクル燃料を使用した場合には、CO₂排出量を最大41%削減する効果もあり、コスト面・環境面ともに優れた成果が期待できる資材です。

梱包資材の削減

ピタフィットの導入により、ストレッチフィルムやPPバンドといった従来の梱包資材の使用量が削減できます。
1台あたり約200円分の梱包コストをカットできるという試算もあり、長期的な経費削減にも効果的です。

また、廃棄物の削減は環境負荷の低減にも貢献します。
ピタフィットの活用は、持続可能な物流を支える取り組みとしても注目されています。

梱包作業の時間短縮

従来の梱包作業では、ラップ巻きやバンド掛けに時間がかかる課題がありました。しかし、ピタフィットの活用により、作業時間を最大50%短縮できます。
最軽量タイプの本体とフタは合計13.9kgと扱いやすく、女性や多国籍社員も含め誰もが簡単に組み立てできる作業性の高さが特徴です。

作業効率の向上は、現場の負担軽減や作業ミスの削減にもつながり、物流全体の生産性向上にも寄与します。

輸送品質の向上

ピタフィットのフタのコーナーには、段差のない滑り止め機能を付加することで、荷物の横ズレや荷崩れを防ぎながら、安定した段積みを可能にしています。
その結果、輸送中の衝撃による損傷リスクを低減し、荷物の品質保持に貢献します。

破損やクレームのリスクの減少は、企業の信頼性や顧客満足度向上にもつながります。
現場でも高く評価されている点です。

積載率の向上を目指すならKPP

積載率は、トラックなどの輸送手段の最大積載量に対し、実際に積んでいる貨物の重量の割合を示す指標です。
積載率が経営に与える影響は大きく、積載率の低下が輸送コストや収益性に直結します。

さらに、「2024年問題」や多頻度少量輸送の増加といった物流業界を取り巻く環境の変化は目まぐるしいものがあり、下記のような疑問をお持ちの方も多いのではないでしょうか。

  • 何から始めるべきか悩んでいる
  • より効果的な積載率の向上を知りたい

段積みを簡単に・安全に実現できる梱包資材「ピタフィット」は、積載率の向上に直結するソリューションとして注目を集めています。

ピタフィットの詳細や導入イメージにつきましては、下記専用カタログより無料でご確認いただけます。

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2024年問題を解決するスリーブボックス
ご使用方法にあわせてご提案します。

  • 段積みをピタッとキメるスリーブボックス
  • 様々なパレットサイズに対応するスリーブボックス
  • パレットを外側から囲うだけのスリーブボックス
  • パレットに載せるだけのスリーブボックス

また、KPPではピタフィット以外にも、物流現場の課題解決に役立つ各種資材やノウハウをまとめた総合物流カタログもご用意しています。
物流改善のヒントをお探しの方は、ぜひご覧ください。

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