事業を最適化する紙総合商社SHIFTON
FSC®認証は、適切に管理された森林と、責任もって調達された林産物に対する国際的な認証制度です。
FSC認証紙を使うことによって、企業は環境保全に貢献できるだけでなく、企業イメージの向上やブランド価値の強化、国際的な信頼性の向上、ESG経営の推進、他社に対する競争優位性の確立など、さまざまなメリットを得られます。
本記事では、FSC認証とは何かを説明し、メリット・実際の使用事例などを紹介します。
はじめに、FSC認証紙について簡単に説明します。
また、FSC認証ラベルや取得の基準、種類なども解説します。
FSC®認証は、林業関係者、森林に由来する製品を製造・販売する企業、消費者が一緒になって森を守る制度です。FSC の定めた基準をもとに、適切に管理されていると認められた森林から生 産された木材や回収材等の責任をもって調達された原材料から生産された製品に、FSC ラベルを付けることができます。
詳しくは次の記事で解説しています。
FSC認証はSDGsの17の目標と169項目のターゲットのうち、14の目標と40項目のターゲットに対して貢献します。...
FSC認証ラベルとは、製品がFSCの厳しい基準を満たしていることを示すためのマークです。
次の3種類があります。
FSC認証は「10の原則と70の基準」に基づき、環境・社会・経済という3つの側面から森林管理を評価します。
出典:WWF Japan「森を守るマーク 森林認証制度FSC®について」
これらの基準は「環境的に適切か」「社会的な便益をもたらすか」「経済的に持続できるか」といった側面に照らし合わせて規定されています。
FSC認証には、主に2つの種類があります。
FM認証は森林の生産や保全、伐採までを管理する認証です。
環境保全だけでなく、労働者の権利や安全、先住民族の権利の尊重、地域社会との関係なども重視し、森林が総合的に適切に管理されているかを評価します。
FM認証は森林の生産や保全、伐採までを管理し、CoC認証は林産物の加工・流通プロセスを対象とした認証です。
両認証ともに環境保全だけでなく、労働者の権利や安全、先住民族の権利の尊重、地域社会との関係なども重視し、独立した第三者機関が厳正な審査を行います。
FSC認証紙を選ぶことには、企業にとってもメリットがあります。
ここでは4つのメリットを紹介します。
日本は木材の自給率が低く、多くを輸入に頼っているため、違法伐採された木材が国内に流通している可能性も懸念されます。
FSC認証紙を選ぶことで、違法伐採された木材を使用するリスクを回避し、森林資源の保全に貢献できる可能性があります。
FSC認証はSDGsが掲げる17の目標のうち、14の目標と40項目のターゲットに貢献しています。
特に、15番目の目標である「陸の豊かさも守ろう」に対しては重要な指標といえるでしょう。
FSC認証紙を使用することで、企業はステークホルダーに対して、環境問題や社会問題に積極的に取り組む姿勢を示せます。
結果として、企業イメージの向上やブランド価値の強化につなげることができます。
ESG投資額は4500兆円(2022年時点)に達し、世界中で行われる投資額の3分の1を占めるほど注目されています。
日本でも同年のESG投資額は493兆6000億円となっており、重要性はますます高まっています。
FSC認証紙を使用することは、持続可能な資源管理を示し、ESG経営の一環として企業の社会的責任を果たす具体的な手段になるでしょう。
FSC認証は環境や社会への配慮を重視する消費者の間で認知度が高まっているため、環境意識の高い消費者からの支持を得やすくなります。
FSC認証紙のメリットを理解したうえで、具体的な活用方法を知りたいという方もいるでしょう。
そこで、ここではFSC認証紙の使用例をいくつかご紹介します。
FSC認証紙は紙製品に幅広く使用されています。
家庭用では、トイレットペーパーやティッシュペーパー、書籍、雑誌の印刷紙、封筒、名刺、リーフレット、パンフレットなどの紙製品に用いられる機会が増えています。
オフィスにおいても、コピー用紙やノート、メモ帳、包装材、パッケージ、紙袋などの文房具や梱包資材にFSC認証紙が利用されています。
紙化できる製品事例は、ほかにも次の記事で詳しく解説しております。
使用する素材をプラスチックから紙に変更する「紙化」の目的とメリットを、紙化対応した製品例、活用事例などからご説明します。...
建材としては、フローリングや壁材、天井材、屋根材、内装材、構造材に使用されています。
2020年東京オリンピック・パラリンピックの公式会場にもFSC認証木材が使用され、環境に配慮した大会運営に貢献しました。
家具製品では、テーブルや椅子、キャビネット、ベッドフレームなど、多岐にわたる製品にFSC認証木材が使用されています。
FSC認証紙は紙製品だけでなく、食品や化粧品のパッケージ、紙袋、ギフトボックス、ノートなどの文房具にもFSC認証紙が使われています。
近年では環境意識の高まりから、FSC認証のストローや紙コップ、紙皿などの使い捨て製品も登場しています。
さらに、ハンガーや歯ブラシにFSC認証紙が使われることもあり、その利用範囲は多岐にわたります。
2022年には、日本郵便の年賀用はがきすべてにFSC認証紙が採用されました。
環境に優しい素材への関心が高まる中、消費者からも企業からも、FSC認証紙の利用が注目されています。
企業にとっては、環境の保全だけでなく、CSRの強化や国際的な信頼性の向上、ESG経営の推進、他社に対する競争優位性の確立といったメリットが期待できるでしょう。
実際に、さまざまな企業が容器や包装紙の原料として、プラスチックからFSC認証紙の使用に切り替えています。
ただ、「具体的にどのように切り替えればよいかわからない」といった企業も少なくありません。
プラスチックから紙製品に切り替えるメリットや具体的な事例などは次の記事で紹介しております。ぜひ参考にしてください。
使用する素材をプラスチックから紙に変更する「紙化」の目的とメリットを、紙化対応した製品例、活用事例などからご説明します。...
当社では、さらに環境対応樹脂の取り扱いを行っています。
詳しくはこちらの資料をご覧ください。
フォームが表示されるまでしばらくお待ち下さい。
恐れ入りますが、しばらくお待ちいただいてもフォームが表示されない場合は、こちらまでお問い合わせください。