3Rとは?環境取り組みについて徹底解説!
最終更新日:2023/12/15
私たちの生活に馴染みのある環境のRといえばリサイクルですが、ほかにもRがあるのをご存知でしょうか。
今回は3Rと呼ばれる環境取り組み、さらに発展した3R+Renewableについてご説明していきます。
3Rとは?
3Rとは、リデュース・リユース・リサイクルの3つの取り組みの頭文字をとったものです。
日本では1991年に廃棄物処理法の改正と再生資源利用促進法の制定により、廃棄物の処理方法を明確にし、その上でリサイクルを推進することを法的に定めました。
その後2000年に循環型社会形成推進基本法が制定され、3Rの優先順位が明確となりました。さらに2004年に行われたG8サミットにおいて、日本は「3Rイニシアティブ」を提唱しました。世界に向けて3Rを通じて循環型社会の構築を推進すると宣言したことで、3Rの名前は広く知られることとなりました。
3つのR
それぞれのRの具体的な取り組みを見ていきましょう!
リデュース
廃棄資源の量を減らす取り組み。
製品生産時の使用資源量を減らし、最終的に廃棄物となる資源を減らしていく。
全体的に製品の使用量を減らし、必要量だけ使用する。
<例>
◎消費者- マイバックを持ち、ビニール袋などの包装頻度を減らす
- 簡易包装品を選択する
- 製品を長く使用できるよう品質の見直しをする
- 簡易包装、梱包など製品以外に出る廃棄物の量を減らす
- 製品を長く大切に使用することの啓蒙
3Rの中で最も重要とされているのがリデュースです。
はじめに使用する資源量を減らすことで、使用後の廃棄物排出量を減らすことに繋がります。
ただ、必要な製品なのに生産量・使用量をやみくもに減らしていくのは得策ではありません。
質の高い製品に切り替えをおこなったり、メンテナンスをするなどで長く使用し、製品の廃棄となるまでの時期を長くし、廃棄物の量を減らしていくことが重要となります。
リユース
資源を廃棄せず、繰り返し使用する取り組み。
製品を形を変えずに再利用することで、再度資源に戻す作業量が減るメリットがある。
<例>
◎消費者- メーカーへ返却後、詰め替えをすることで何度も使用できるリターナブル容器の製品を使用する
- 使用しなくなったものを必要としている人に受け継ぐ
- 使用済み容器を回収しやすいスキームを作る
- 既存製品をリターナブルできるものへと切り替えていく
製品を繰り返し使用するリユースは、容器を回収し再度使用するなど、製品をそのままの形で生かすことです。
資源を加工する手間や、廃棄物排出を抑え、脱炭素化社会への一歩となります。
リサイクル
使用した製品を再度資源として利用する取り組み。(リサイクルについての詳しい記事はこちら)
<例>
◎消費者- 資源ごみの分別を徹底する
- リサイクル製品を使用する
- 自社製品のリサイクル化を推進する
- リサイクル資源をもとに製品を製造する
日々の生活においてリサイクルは、生活や事業に馴染みのある言葉になっています。
消費者にも資源の再利用という言葉の認知は高く、例えば使用済ペットボトルを再原料化したリサイクルポリエステルを使用し、服を作るなどサスティナブルファッションへの関心が高まっています。
再資源化しやすい製品を製造することは、製品・リサイクル技術の向上に繋がっていきます。
しかし、形を変えて繰り返し使用することにも限度があります。
製造には廃棄物ありき、の考え方から廃棄物を出さない製造へ変革していく必要があります。
SDGs目標の12番にもあるように、循環型社会を作っていくという取り組みはあらゆる人に求められています。
先に挙げた3Rの取り組みは一例ですが、企業の立場としては、さらになにができるかを考えていくことが重要になります。
SHIFT ONでは環境に配慮した素材や、廃棄物の回収スキームなどをご提案させて頂きます。
企業での3Rの取り組み
廃棄物は出てしまうが、その全体量をどう減らしていくか、または資源としてどう再利用していくかの取り組みをまとめて3Rと呼んでいます。
それでは、企業としてどのような3Rを行うことが重要になっていくかを見ていきましょう。
3Rに共通するのが、廃棄される資源の量を減らすということです。
廃棄物を減らすことは、経済活動においても重要視されています。
廃棄物が引き起こす問題は、最終処分場の不足や大気汚染、土壌・水質汚染と多岐に渡ります。
現在、日本では産廃物処理法が定められており、産業廃棄物と一般廃棄物に分けられ厳しいルールの下で処理が行われています。
ただ、一般廃棄物の処理は市町村が処理責任を負っているため、製品を購入した消費者の正しい捨て方にリサイクルは託されているとも言えます。
分別せずに廃棄物を出してしまうことの背景には、どう分別していいか分かりづらい製品仕様になっていることもひとつの要因かもしれません。
消費者のリサイクル意識を向上しするために製品の製造法や仕様を変えていくことは、廃棄物を減らし、繰り返し、または再利用する3Rに沿った考えであると言えるでしょう。
消費者に廃棄物を正しく処理するといった課題があるとすれば、廃棄物となった製品にも向き合っていくことが、製品を提供していくという立場にある企業に課された課題であるのです。
3Rを通して実現できること
廃棄物を削減することは、資源使用量を減らすことに繋がります。
社会全体の使用エネルギーを適切に減らすことは、広義に地球環境を守ることに繋がります。
製造時に排出される二酸化炭素量を減らすことは、温暖化を食い止めることに繋がり、廃棄物を減らす、無くすことは土壌汚染や海洋汚染の根源を改善することに繋がります。
3Rを通して、一時的な廃棄物削減ではなく、その先の未来まで考えていくことが、消費者と生産者に求められています。
2015年には持続可能な開発目標(SDGs)という目標が定められましたが、なにから取り組んでいいのかはっきりしないというお悩みをお持ちではないでしょうか?そんなときにぜひ3Rのことを思い出してください!
一例ですが、指標内の12から15である、廃棄物をなくし、今ある資源を守ることは突然決まった課題ではなく、企業としても個人としても馴染み深い行動なのです。
3Rの先
便利な素材が開発され、社会が高度に発達する側面で、付随する廃棄物などの処理も高度なものを求められます。
日本においては先述の通り3Rをはじめとした廃棄物処理を行ってきましたが、国際的にはさらに高いレベルの資源循環を求められているのです。そしてその対象は個人だけではなく、企業、国など多くを巻き込むものとなっています。
その例として、2022年4月には3Rに再生可能の資源を追加した、「3R+Renewable」が組み込まれた、プラスチック資源循環促進法が施行されました。
例えばリユースを意識し製造していた、リサイクル原料を使用していたなど、いままで企業的に取り組んでことは、これまでは先進的な行動でした。しかし先述のプラスチック資源循環促進法では、環境に優しい素材やリサイクルしやすい設計へ切り替えたり、一定の条件のもとで企業に自主回収を求めたりと一歩進んだ取り組みを促しています。
また、3Rは製品から製品への再資源化が主流でしたが、廃棄処分する際に生まれる熱エネルギーを回収するという形を変えたサーマルリサイクルも行われています。
SDGsや新法の施行により、国をあげて環境への取り組みが高まる今こそ、取り組みを始めるチャンスだと捉えられます。求められている行動にいち早く取り組むために、SHIFT ONでは多角的な分野から環境対応を提案させていただきます。
まとめ
- 3Rの中で重要なのはリデュース
- 企業には、いままでの環境取り組みを踏まえ、より進んだ対応を求められている
- 一時的な廃棄物削減ではなく、その先の未来まで考えていくことが重要
SHIFT ONではこれまで3Rで進めていた、廃棄物を減らすと取り組みに加えて、紙やバイオマスプラスチックといった環境にやさしい素材の使用を推進しています。
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- 経済産業省 3R政策
- 外務省 SDGsとは?
- 環境省 サステナブルファッション
- 群馬県環境情報 ECOぐんま 「循環型社会」と「3R」って何ですか?
- リデュース・リユース・リサイクル推進協議会 3Rについて
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