返本を図鑑に再製品化するクローズドリサイクルを実現 ~Gakken、加賀製紙と協業で年間180トンの古紙を回収予定~
クローズドリサイクルは、生産者が生産し消費者が使用した製品を、回収・再原料化を経て、生産者が再度同じ製品として使用することです。
クローズドリサイクルを導入するにあたり新たに設備や機材などを導入する必要がないのが特長です。
リサイクルの品質も高く、同等の品質を保ったまま再生産も可能な点もクローズドリサイクルの魅力となります。
今回は製本におけるクローズドリサイクルをご紹介させていただきます。
国際紙パルプ商事株式会社は、株式会社 学研ホールディングスのグループ会社・株式会社Gakken(東京都品川区)、加賀製紙株式会社(石川県金沢市)をはじめ各社協力会社と協業しクローズドリサイクルを実現しました。
書店などから返品された本や回収した段ボール古紙を再資源化して新たな商品の資材に再生する取り組みを始めました。年間180トンの古紙が同スキーム内で回収され、再生される予定です。
クローズドリサイクルの仕組み
Gakkenが自社出版物の返本と使用済みの段ボールを回収し、古紙として製紙メーカーへ販売。再製品化された紙素材を、新たな出版物に利用します。
古紙と製品の流通・管理を国際紙パルプ商事が担っています。2024年1月の取り組み開始から6月までに38トンの古紙を回収。年間では180トンに上る予定です。
再生された素材は、上製本の表紙の中芯や本文用紙などに使われます。
クローズドリサイクルについての詳細はこちら
クローズドリサイクルとはなにか | 環境対応をお客様に合わせてご提案
お客様から排出された廃棄物を、再度お客様が使用する製品に戻し再納入する、クローズドリサイクルとしておこなっています。...
当該の資材が使われた図鑑『学研の図鑑LIVE 動物 新版』は、6月27日から全国で販売されています。
今回のクローズドリサイクルの取り組みは、紙の出版物減少に伴って品質的に再利用可能な古紙が減少するなか、古紙を長期的かつ安定的に確保することを目的の一つに掲げています。この仕組みにより、Gakkenにとって資材のトレーサビリティが確保され、回収量・再利用量を具体的数値で把握できるようになります。