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地球温暖化や海洋汚染など、深刻化する環境問題の解決策として期待されているのが「バイオプラスチック」です。
バイオプラスチックは二酸化炭素排出量を抑え、廃棄後も自然に分解されるため、環境への負荷を軽減できます。
しかし、バイオプラスチックにも種類があり、それぞれ特性や用途が異なる点に注意が必要です。
本記事では、バイオプラスチックの種類や選び方、そしてKPPが提供するバイオプラスチック製品を紹介します。
詳しくバイオプラスチックに関して解説した資料はこちら
化石資源を原料とする従来のプラスチックは、地球温暖化や海洋汚染など環境問題の原因になりかねません。
このような状況の中、環境負荷を低減するプラスチック材料として注目されているのが「環境対応樹脂」、特に「バイオプラスチック」です。
環境対応樹脂(バイオプラスチック)は大きく分けて「バイオマスプラスチック」と「生分解性プラスチック」の2種類に分類されます。
生分解性プラスチックについては、次の記事を参考にしてください。
従来のプラスチックの機能に加え、土中や海中で分解する特徴をもった生分解性プラスチックが近年多く使用されて...
地球の平均気温は産業革命以前より約1.1度上昇しており、温室効果ガスの排出が主な原因であることが科学的に示されています。
このまま温室効果ガスの排出が進むと、地球温暖化はさらに深刻化し、気候変動による影響が拡大する恐れがあるでしょう。
バイオプラスチックは地球温暖化対策に対して重要な役割を担っています。
例えば、バイオマスプラスチックは植物由来の資源を利用することで、カーボンニュートラルの実現に貢献し、温室効果ガスの排出を抑制します。
また、化石資源に依存せず、再生可能な資源を利用することで、資源枯渇の問題にも対応できます。
環境対応樹脂の採用メリットは多岐にわたります。現在はエコという側面だけでなく、経済的な合理性や競争優位性の観点からも注目されています。
最大のメリットは「カーボンニュートラル」への寄与です。植物由来原料は成長過程でCO2を吸収するため、製品の焼却時に排出されるCO2と相殺され、実質的な収支をゼロに近づけられます。
投資家や顧客によるESG評価が厳格化する中、環境対応樹脂の導入は具体的な数値で削減効果を示せるため、社会的信頼の獲得に直結します。
従来のプラスチックは、国際情勢により価格が激しく変動する石油資源に依存しています。
バイオプラスチックは再生可能資源を原料とするため、資源枯渇や価格変動のリスクを分散できます。将来の環境規制を見越した代替素材の確保は、企業の事業継続計画(BCP)としても極めて有効です。
現代、「エシカル消費」が一般化しています。
製品の質だけでなく、企業の環境姿勢が購買の決め手となる時代です。
部材に環境対応樹脂を採用し、ロゴマーク等でその価値を可視化することで、「未来を考えるブランド」としての共感を生み、価格競争に埋没しない強力なファン層を形成できます。
| メリットの項目 | 具体的な内容 | 企業への影響 |
|---|---|---|
| 地球温暖化対策 | CO2排出量の実質的な抑制 | ESGスコアの向上・脱炭素社会適応 |
| 資源循環 | 再生可能資源(バイオマス)の利用 | 石油依存リスク低減・BCP対策 |
| 市場競争力 | 環境価値による差別化 | 新規顧客(エシカル層)の獲得 |
導入に際しては、素材の制約を正しく把握し、適切な対策を講じることが成功の鍵となります。
最大の懸念点はコストです。石油由来素材に比べ生産規模が小さいため、価格は1.5倍〜数倍になるケースもあります。
しかし、これを「コスト増」とだけ捉えるのではなく、環境価値という付加価値として価格へ反映させたり、マーケティング効果による売上増で相殺したりする多角的な視点が重要です。
バイオプラスチックには熱や強度に課題があるものも存在しますが、技術進歩により石油由来と同等の物性を持つグレードも開発されています。
「バイオは弱い」という先入観を捨て、用途に応じた最適な素材を選定することで、品質上の課題は多くの場合解決可能です。
「バイオマス(植物由来)」と「生分解性(土に還る)」の違いに注意が必要です。生分解性素材の場合、適切な堆肥化施設に運ばれなければその特性を活かせません。
既存のリサイクル網への影響も考慮し、製品の製造から廃棄までをトータルで設計する視点が求められます。
バイオプラスチックを選ぶ際には、主原料、バイオマス度、生分解性など、様々な要素を考慮する必要があります。
以下では、これらの要素について詳しく解説します。
バイオプラスチックの主原料は、トウモロコシやサトウキビなどの再生可能な植物資源が一般的です。
植物は光合成によって大気中の二酸化炭素を吸収するため、カーボンニュートラルに繋がります。
しかし、食料資源との競合や、原料栽培における環境負荷といった課題も存在します。
そのため、近年では、非食用部位や農業廃棄物、食品廃棄物などを活用した、より持続可能な原料選定が推奨されています。
バイオマス度は、製品中に含まれるバイオマス(生物由来資源)由来の成分の割合を示す指標です。
バイオマス度が高いほど、化石資源の使用量削減や二酸化炭素排出量削減に貢献します。
例えば、バイオマス度が100%であれば、製品のすべてが生物由来の資源から作られていることを意味します。
ただ、バイオマス度が高いからといって、必ずしも生分解性が高いわけではありません。
バイオマス度が高くても、従来の石油由来成分と混合されている場合など、生分解性を示さないものもあります。
生分解性プラスチックは、微生物の働きによって水と二酸化炭素に分解される性質を持つプラスチックです。
廃棄物削減や海洋プラスチック問題の緩和に貢献することが期待されています。
生分解性プラスチックが分解されるためには、特定の温度、湿度、微生物の存在など、適切な分解条件が必要です。
また、分解速度は素材によって異なり、自然環境下では十分に分解されない場合もあります。
バイオプラスチックの色味や透明性は、最終製品のデザイン性に大きな影響を与えます。
例えば、バイオプラスチック素材(例:NEQAS OCEANなど)は、クリアな容器や包装材などに適しています。
一方で、植物繊維を原料とする素材は、ナチュラルな風合いを活かした製品に適しています。
このように、バイオプラスチックを選ぶ際には、用途や表現したいデザインに合わせて適切な色味や透明性の素材を選定することが重要です。
バイオプラスチックを選ぶ際には、においも重要です。
食品容器や化粧品容器など内容物に直接触れる用途では、無臭または低臭の素材が求められます。
バイオプラスチックの中には、特有のにおいがする素材も存在します。
そのため、用途や使用環境に適した素材選びが重要です。
バイオプラスチックの強度や耐性は、使用する原料や製造方法によって大きく異なります。
例えば、ポリ乳酸(PLA)は剛性が高いですが、耐熱性や耐衝撃性に課題があります。
そのため、高温環境下での使用や衝撃が加わるような用途には適していません。
一方で、バイオポリエチレンやバイオポリプロピレンは、比較的幅広い用途で使用することができます。
バイオプラスチックを食品と接触する用途で使用する場合は、食品衛生法の規制に適合することが必須です。
食品衛生法では、食品と接触するプラスチック製品に対して、ポジティブリスト制度が適用されます。
食品用途に使用するバイオプラスチックを選ぶ際には、ポジティブリストに掲載されている素材であるかを確認する必要があります。
ポジティブリストについては、次の記事を参考にしてください。
2020年に厚生労働省は食品用器具・容器包装に対して、安全性を評価した物質のみを使用可能...
バイオプラスチックの成形性は、原料の種類だけでなく製造方法によっても大きく左右されます。
成形性が良いというのは、さまざまな製品形状やサイズに対応できることを意味します。
例えばポリ乳酸(PLA)は成形加工性が比較的容易であり、3Dプリンティングなどにも利用されています。
しかし、高温に弱く、熱変形しやすいため、高温で使用する製品には適していません。
一方、バイオポリエチレンやバイオポリプロピレンは、高い汎用性があります。
製品の用途に応じて多様な成形法が用いられますが、温度や圧力、時間などの条件が適切でないと成形不良につながるおそれが...
KPP(国際紙パルプ商事株式会社)は、環境負荷の低減を目的としたさまざまな環境対応樹脂を取り扱っています。
ここでは、KPPが取り扱う代表的な環境対応樹脂であるNEQAS OCEAN、バイオPP(キャッサバ澱粉添加)、minima PLAなどについて、それぞれの特徴と用途について解説します。
NEQAS OCEANは、酢酸セルロースを主原料とする環境対応樹脂です。
高い透明度を持ち、一般のプラスチックと同等の加工性を実現しており、既存のプラスチック製品からの置き換えが容易です。
特に、土壌や海洋環境での生分解性に優れているため、マイクロプラスチック問題の解決に貢献します。
射出成形などの一般的な加工方法にも対応可能であり、さまざまな製品への応用が期待されます。
当社は生分解性樹脂「NEQAS OCEAN」を提案し、釣り糸スプールへの製造に採用されました。..
バイオPP(キャッサバ澱粉添加)は、キャッサバ澱粉を添加したバイオマスプラスチックの一種です。
柔軟性と高い靭性を持ち、ヒンジ部分などを必要とする製品に適しています。
230℃での成形でも焼けがほとんど起こらず、食品容器や包装材など幅広い用途に利用できます。
また、高い供給安定性も魅力の一つです。
minima PLAは、ポリ乳酸(PLA)を主成分とする生分解性プラスチックです。
高い透明性と光沢感があり、見た目にこだわる製品に適しています。
適切な条件下ではコンポスト処理も可能であり、廃棄物処理の負荷を軽減できます。
しかし、耐熱性や耐衝撃性に課題があるため、用途によっては改良や他素材との複合化が必要です。
家庭用日用雑貨を製造するこちらの企業様は、海外展開を成功させるために「環境対応製品」の取扱いが必須であると考えていました。
しかし、一般的な環境対応製品は価格が高く、コスト面のハードルが大きな課題となっていました。
このような状況で注目したのがminima PLAです。
minima PLAは他の環境対応樹脂製品に比べ品質が高く、プラスチックライクである点が高く評価されました。
また、コスト面でも予算に収まり、環境対応製品の受注に成功されたそうです。
現在、同企業様は国内業者を主要販売先とされていますが、各バイヤーの環境対応製品に対する意識の高まりに伴い、「環境対応品」を軸とした商談が増加しています。
また、品質面でも、従来のプラスチック製品と比較して遜色がないと高い評価をいただいており、既存顧客からの信頼が向上しています。
今後は海外市場への本格的な展開を視野に入れ、環境対応製品を中心に新たな販路拡大を進めていく計画を立てられています。
TERRAMACはポリ乳酸(PLA)を基盤としたバイオプラスチックであり、優れた生分解性と機械的特性を兼ね備えている点が特徴です。
射出成形や押出成形など、既存のプラスチック加工技術を応用できるため、幅広い用途に適用可能です。
具体的には、食品容器、農業用フィルム、日用品などの分野で活用が期待されています。
また、バイオマス度が高く、製品のライフサイクル全体を通して環境への影響を考慮した設計がなされているため、持続可能な素材として高く評価されています。
使用後の処理方法についても、コンポスト化や自然環境下での分解が期待できますが、適切な処理環境を整備することが重要です。
リソイルグリーンは植物由来の原料を使用し、土壌中での優れた生分解性を持つバイオプラスチックです。
農業用フィルムや園芸資材など、土壌に直接接する用途に非常に適しています。
使用後は土壌中の微生物によって分解されるため、環境中に残留しにくく、土壌汚染のリスクを低減することができます。
従来のプラスチックフィルムと比較して、同等の強度と柔軟性を備えているため、既存の農業用資材からのスムーズな代替が可能です。
タフセルはセルロースを主成分としたバイオプラスチックであり、高い強度と耐熱性を兼ね備えている点が特徴です。
紙のような質感と印刷適性を持つため、包装材や紙器など、紙製品の代替として活用できます。
従来のプラスチックに比べて、燃焼時の有害物質の発生も少ないため、環境負荷の低減にもつながります。
パルプラスは木材パルプを主原料としたバイオプラスチックであり、自然な風合いと高い剛性が特徴です。
家具部品や建材、日用品など、耐久性が求められる製品に適しています。
木材資源の有効活用と環境負荷低減を両立する素材として高く評価されており、近年では、自動車の内装部品や家電製品など、より高度な用途への応用も検討されています。
素材の切り替えは、段階的なアプローチによってスムーズに進みます。
まずは導入対象を絞り込みます。「CO2削減目標の達成」や「顧客要望への対応」など、目的を明確にしましょう。
現状の使用量と切り替えインパクトを予測し、軸を定めることが、コスト等の壁に直面した際のプロジェクト頓挫を防ぎます。
次に、耐熱性や強度、コスト等の要件を満たす素材を比較検討します。
候補選定後は試作を行い、既存設備での加工性や製品寿命を厳密に評価します。
安定供給のため供給元と連携した長期調達計画を立てます。
同時に、パッケージへの認証マーク記載やストーリー発信など、製品の環境価値を消費者に伝える戦略を準備します。
まずは限定品や一部ラインナップからの「スモールスタート」を推奨します。現場での課題を改善した上で、全社的な展開へとスケールアップさせましょう。
従来のプラスチックによる環境問題が深刻化する中、植物由来の「バイオプラスチック」が注目されています。バイオマスプラスチックと生分解性プラスチックの2種類があり、それぞれCO2排出削減や廃棄物問題解決に貢献します。
バイオプラスチックを選ぶ際は、原料、バイオマス度、生分解性、色味、におい、強度、食品衛生法への適合性などを考慮する必要があります。
KPPは、NEQAS OCEAN、バイオPP、minima PLAなど、多様なバイオプラスチックを提供し、環境負荷低減に貢献しています。
バイオプラスチックを用いた商品の試作から量産化まで丁寧にサポートしますので、まずは気軽にご相談ください。
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