企業に選ばれるバイオプラスチックとは?種類・メリット・導入のポイントを解説

環境負荷の低減が企業や消費者に求められる中で、注目されているのがバイオプラスチックです。
しかし、似たような用語としてバイオマスプラスチックや、生分解性プラスチックも存在し、それぞれの違いが分かりづらいと感じることはありませんか?
この記事ではバイオプラスチックは何かを解説し、関連用語であるバイオマスプラスチックや生分解性プラスチックとの違いや、導入するメリットについても詳しく紹介します。
バイオプラスチックとは? その基本定義と分類
バイオプラスチックは、再生可能な有機資源を原料とするバイオマスプラスチックと、微生物などの働きで最終的に二酸化炭素と水に分解される生分解性プラスチックの総称です。
どちらか一方の性質を持つもの、または両方の特性を併せ持つものが存在します。
バイオマスプラスチックとは?
- サトウキビ、トウモロコシなど植物由来の原料を使用。
- 再生可能資源からつくられるため、CO₂排出量の削減に貢献。
- バイオPE(植物由来ポリエチレン)、バイオPETなど。
- 必ずしも生分解性を保持しているわけではありません。焼却・再資源化など適切な処理が必要です。
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生分解性プラスチックとは?
- 使用後、微生物の働きで自然に分解され、水とCO₂などに還る。
- 堆肥化可能なものもあり、廃棄物問題への貢献が期待される。
- PLA(ポリ乳酸)、PBAT、PHAなど。
- バイオ由来とは限らず、石油由来でも生分解性を保持している場合があります。
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バイオプラスチックの導入メリットを5つご紹介
企業においてバイオプラスチックを導入するメリットをご紹介します。
- 二酸化炭素(CO₂)排出の削減
バイオマス由来の原料は、植物の成長過程でCO₂を吸収しているため、ライフサイクル全体で見ると排出量が抑えられます。 - 化石資源の使用量を削減
限りある石油資源に依存しない設計が可能になり、資源の持続可能性の観点からも有効です。 - 生分解性による廃棄物問題の緩和
生分解性プラスチックを選べば、海洋プラスチックごみ問題やマイクロプラスチックのリスク低減にもつながります。 - 環境配慮型ブランドイメージの向上
サステナビリティへの取り組みとして、消費者や取引先に高い評価を得られる場合があります。 - 製品化の多様性
バイオプラスチックは、包装資材、食品容器、日用品など幅広い用途に応用可能です。
バイオプラスチック導入時の注意点と選び方
バイオプラスチックを導入する際には、以下のような点に注意が必要です。
- 使用環境の確認
生分解性の機能は、適切な条件(温度・湿度・微生物)で発揮されるため、使用環境との相性を確認しましょう。 - 廃棄インフラとの整合性
生分解性といっても、自治体のごみ処理方法によっては通常のプラスチックと同様に扱われる場合があります。 - コストと供給の安定性
石油由来のプラスチックと比べ、価格や流通が不安定な場合もあるため、事前に調査・比較が必要です。

まとめ
バイオプラスチックとは、環境負荷の少ない有機資源を原料とするバイオマスプラスチックと、最終的に二酸化炭素と水に分解される生分解性プラスチック、またはその両方の特性を持つプラスチックの総称です。
ただしバイオプラスチックに含まれるすべてが自然分解されるわけではないため、導入時には使用環境や処理方法に応じた選定が重要です。
当社では様々なバイオプラスチックを取り揃えております。目的や用途に応じたご提案をいたします。環境にやさしい素材導入をご検討の際は、どうぞお気軽にご相談ください。
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