OJO⁺とは?和紙から生まれた、機能性に優れ・環境にやさしい素材をご紹介
最終更新日:2023/12/08
古くから存在し、日本では馴染み深い和紙を使用した糸・“紙糸”をご存じでしょうか?
麻を原料とした和紙を細長くスリットし、縒りあわせることで強度の高い紙糸が出来上がります。
機能性の高い紙糸は洋服などのファッション製品だけでなく、ファブリック・人工芝・サッカーのゴールネットなどにも使用できます。
今回は2022年3月に当社のグループに加わった王子ファイバー株式会社が製造する、和紙から生まれた天然素材・OJO⁺の機能性や多彩な用途をご紹介していきます。
OJO⁺とは?
マニラ麻を原料にした和紙を細長くスリットし、撚りをかけて糸にしたサステナブルな素材です。
和紙を原料としていますが、撚りをかけていることで水に強く、強度も優れています。摩耗にも強いことから、洗濯をおこなってもその機能性は落ちません。また、特殊な加工をせずとも消臭・抗菌効果があります。
原料のマニラ麻とは
和紙の原料となる麻には、南米エクアドル産のマニラ麻を使用しています。
マニラ麻は3年程度で生育し、農薬や肥料を必要としません。成長が早い植物であることから二酸化炭素の吸収に優れ、生分解性を持つ環境負荷を抑えた天然原料です。
このことからマニラ麻を使用したOJO⁺は、オーガニック認証を取得した、人体にも環境にも優しい繊維です。
多孔質による機能性
高い機能性は、原料であるマニラ麻の繊維構造によって生まれています。
麻は空気を含む多孔質な繊維のため、軽く・吸湿・放湿性に富んでいます。
繊維が多孔質であるため、空隙が多く比重が小さくなっています。これにより化学繊維やその他の天然繊維に比べ軽さがあります。
繊維の持つ空隙により水分の吸放湿が早く、繊維の中に水分を溜め込みません。
また、空気を多く含むことで熱の伝わり方が鈍くなるため、外気の温度に左右されにくくなります。このことから保温・保冷に最適です。
他繊維との比較
バランスが良く機能性に優れたOJO⁺は、化学繊維にもほかの天然繊維に対しても優れた点があります。
対化学繊維
- 環境負荷が少ない
- 吸水性、吸湿性に優れている
- 軽さ
対天然繊維
- 軽さ
- 放湿性に優れている
- 抗菌・消臭性に優れている
メリット
高い機能性、環境配慮素材により生まれる優れたポイントをご紹介します。
- 湿度の調整がおこなわれ、外気温度に左右されづらいことで、季節を問わず快適な着心地
- 強度のある素材のため、丈夫な製品
- 乾きが早く消臭機能もあるため、長時間の着用も気になりません
- 独自の手触りにより、地肌への接触面が少ない
- 生分解性を有すため、土へと還ることが可能な環境配慮製品
同じグラム数のコットンと比較すると巻いた時に大きくなります。
使用製品例
衣服はもちろん、鞄、靴、人工芝など。
他の繊維との配合率の割合で、手触りや色合いなどの表現の変化が楽しめます。
加工のバリエーションが豊富なため、ジャンルを問わない柔軟な繊維です。
実際に施行した事例はこちら
紙からできたサステナブルな人工芝を施工いたしました
今回は利便性の高い敷物として人気な人工芝をOJO⁺で作製し、設営をおこないました。...
まとめ
和紙を原料に、強度と軽さを兼ね備えた糸素材・OJO⁺。
高い機能性は、使用時にたくさんの利点を生んでいます。
さらなる製品実用例や製品詳細は、こちらからダウンロードできます。