シリーズ脱炭素社会 | 脱炭素社会のための取り組み


最終更新日:2023/12/14
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シリーズ脱炭素社会 | 脱炭素社会のための取り組み

脱炭素という言葉を目にしない日はないくらい、わたしたちの生活に脱炭素への実践が求められています。
なぜすべての業種、人々に向けて呼びかけられているのでしょうか。それには地球単位で脱炭素に取り組まなくてはならない理由があるからです。
今回はなぜ脱炭素が重要で、どんなことに取り組めばいいのかを解説していきます。
SHIFT ONでは脱炭素達成の先にある、実現したい未来を一緒につくる取り組みをおこなっています。

脱炭素とは?

脱炭素とは、地球温暖化の主な原因となるGHG(CO2などの温室効果ガス)の排出量をゼロにする取り組みのことを指します。
カーボンニュートラルと混同されることもありますが、こちらはGHGの排出量と森林などによる吸収量を差し引き、実質的な排出量がゼロになるようにする取り組みのことを指します。全体の排出量と吸収量が同等、または上回ることでカバーするといった考え方です。

脱炭素イメージ画像

日本のCO2排出量は年間約12憶t

排出量をゼロにすることはできるのでしょうか?日本の年間CO2排出量を見てみましょう。
2020年度の温室効果ガスの総排出量は11億5000万tで、前年度比5.1%減でした。
しかし、森林などによる吸収量は4450万tであり、カーボンニュートラルの考え方である排出量と吸収量を差し引くと11億600万tであり、これは昨年度より6000万tの減少になっています。
2013年度の総排出量比では21.5%の減少となっています。
排出量が減少となっても、吸収する元も減少していてはカーボンニュートラルに支障が出ます。さらに2020年度の排出量減少要因には新型コロナウイルス感染症の感染拡大に起因する製造業の生産量減少、それに伴う貨物輸送量の減少があるため、一過性のものとも見られます。

世界の中で見ると日本のCO2排出量は5番目に多く(2019年度)、今後も積極的な排出量削減を目指さなくてはなりません。
脱炭素の目標である排出ゼロにはまだまだ遠い道のりということがわかります

・環境省 (参照:2023年2月13日)
2020年度(令和2年度)の温室効果ガス排出量(確報値)について

・総務省統計局 (参照:2023年2月13日)
世界の統計2022 第16章 環境 
・外務省 (参照:2023年2月13日)
世界いろいろ雑学ランキング

 

世界の基準であるパリ協定

世界で地球温暖化に対しての関心の高まりを受け、パリ協定という枠組みが取り決められました。
2015年にパリで開かれた温室効果ガス削減に関しての国際的な取り決めの話し合いを経て、2016年に発効となりました。
脱炭素パリ協定イメージ

2℃目標、46%削減、実質ゼロ

パリ協定での取り決めには、世界共通の長期目標として世界の平均気温上昇を1.5℃に抑える努力を追求すること、長期目標としては2℃に抑える、つまり気候変動の原因となる温室効果ガスの排出を減少することが掲げられています。
そして各国は5年毎に「国が決定する貢献」として、温室効果ガスの排出削減目標を提出・更新しなくてはなりません。日本は野心的な目標として、2013年度と比べ2030年度には46%の温室効果ガス削減を目指すことを発表しました。
これらの挑戦の先には、温室効果ガスの排出量を2050年に実質ゼロにするといった世界的なゴールが待っています。厳しい道のりではありますが、気温上昇を1.5℃までに抑えるためには、2023年から30年以内で達成しなければならないのです。

・外務省 (参照:2023年2月13日)
気候変動 2020年以降の枠組み:パリ協定

・外務省 (参照:2023年2月13日)
気候変動 日本の排出削減目標 
 

実質ゼロと排出ゼロ

温室効果ガスを排出ゼロにするには、温室効果ガスを排出しないエネルギーの使用、つまり化石燃料の消費を減らすことが課題です。ゼロカーボンとも言われます。
排出ゼロが難しい場合、排出量と吸収量の差し引きでゼロを目指すカーボンニュートラルの仕組みがとられます。
その具体的な取り組みをカーボンオフセットと呼び、温室効果ガスを余分に削減している企業や自治体から排出枠を購入して調整します。

カーボンオフセット

なぜ脱炭素が必要?

世界的に地球温暖化問題への関心が高まったのはどういった経緯からでしょうか。
世界の温室効果ガスの排出量は1970年から増加をたどっており、この40年のあいだで約2倍にものぼります。
地球は太陽光などによって温められると、熱を赤外線として宇宙に放出します。このとき大気中に含まれていた温室効果ガスが赤外線の一部を吸収し、地球に跳ね返します。昨今は温室効果ガスの量が増え、より多くの熱を返してしまい、地球が過度に温められているのです。
このまま温暖化が進み続ければ、世界の平均気温は2~4℃上昇するとIPCCの第5次評価報告書では予測されています。

・環境省 (参照:2023年2月13日)
IPCC第5次評価報告書について

温室効果ガスによる地球温暖化で引き起こされる事象

温暖化によって引き起こされたのが気温の上昇、海面水位の上昇、海氷の減少、そして海洋酸性化です。これらの現象が複合的に組み合わさることで、植物や生物の減少や気象災害、伝染病の蔓延や農作物の枯渇につながります。人類などの生物、植物が豊かに暮らし続けていくために、地球温暖化対策がとられるようになりました。

地球温暖化対策

資源枯渇に対しできること

あらゆるものに影響が現れる温暖化ですが、なかでも電力エネルギーの源となる化石資源への影響は早急に解決しなければなりません。
資源獲得競争や石油供給先への依存、化石燃料使用によるCO2排出量増大、そして引き起こされる環境問題と影響が連鎖していきます。
限りある資源を持続的に使用する仕組みの構築とともに、エネルギー資源の代替え案としてどのような資源が使用できるでしょうか。

代替可能な資源の開発・資源循環

日本のエネルギー自給率は12.1%と低く、現状海外から輸入される石油・石炭・天然ガスなど化石燃料に大きく依存している状態です。
これらに代わる資源として注目されているのが、生物資源(バイオマス)です。
生物資源とは食品廃棄物、もみ殻や木くず、農林水産物や家畜排せつ物などの化石資源以外の生物に由来する有機資源を指します。
生物資源を使用することで限りある資源の使用抑制になり、バイオマス発電をおこなうことで発生する温室効果ガスは植物などの成長過程での収集量と相殺され、カーボンオフセットにあたります。
当社ではバイオマス発電所運転支援システム「BMecomo」の開発・販売を主要業務とする子会社、株式会社BMエコモにて循環型社会の構築を支えています。

・経済産業省 (参照:2023年2月13日)
日本のエネルギー 2021年度版 「エネルギーの今を知る10の質問」 

バイオマス資源

脱炭素のための取り組み 行政・金融編

脱炭素を目指す中で、行政や金融の分野での取り組みを見ていきましょう。

脱炭素をめぐる行政の取り組み

3R+Renewable

従来推奨されていた3Rにリニューアブルを加え、3R+ Renewableを目標にした、プラスチック資源循環戦略が2019年5月に策定されました。
リニューアブルとは再生可能という意味を持ち、法定のなかでは、そもそも廃棄物を排出しないためにプラスチックを再生可能な資源の利用に置き換えるということを表します。

RE100

Renewable Energy 100%の略称で、企業での事業に使用する電力を100%再生可能エネルギーで調達することを目標とした国際的な企業連合です。

・環境省 (参照:2023年2月13日)
環境省RE100の取組


TCFD

気候関連財務情報開示(タスクフォース)とは、企業がおこなっている気候変動への取り組みや経営への影響を、財務情報として開示するための枠組みです。

・環境省 (参照:2023年2月13日)
気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD) 


ESG投融資

Environmental(環境)・Social(社会)・Governance(企業統治)の頭文字をとった言葉であり、昨今では投資家や金融機関は企業の根幹事業と同じくらい重要視する項目です。
当サイトでも別途記事にて詳しく説明しています

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カーボンプライシング

炭素に価格をつける仕組みのことです。これにより炭素を排出する企業に対し、排出量をもとに金銭的負担を求めることが可能となります。

・環境省 (参照:2023年2月13日)
カーボンプライシング


脱炭素のための取り組み 個人編

脱炭素に向けて、個人ができる取り組みもたくさんあります。

脱炭素の取り組み個人編


エシカル消費

倫理的消費とも言われ、人や社会。・環境に配慮した消費行動を指します。商品の製造過程において、雇用がクリーンか、地域の活性化に貢献できるかなど消費者が社会問題を意識することが重要です。

・消費者庁 (参照:2023年2月13日)
エシカル消費とは

フードロス対策

フードロス(食品ロス)とは、本来食べられるはずなのに捨てられてしまう食品のことを指します。
2020年の日本において捨てられてしまった食品の量は522万tとなり、家庭から排出されたものと事業系の排出量は247万tと275万tと、ほぼ半数の比率になっています。食品業界の対策とともに、消費者の意識と行動が改善には必須です。

・農林水産省 (参照:2023年2月13日)
食品ロスとは

サスティナブルファッション

衣服の生産から廃棄に至るまでの素材・製造方法・労働環境など、関わるあらゆる人や社会環境に配慮した取り組みを表します。
ファッション業界は特に環境負担が大きいとされている業界であるため、いちはやく環境対応に取り組んでいます。 当社がご提案しました事例も詳しく紹介している記事はこちら。

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エコカー

低公害車(通称エコカー)は、大気汚染物質の排出が少なく、燃費性能の良い、自然環境への配慮が優れた自動車を指します。ハイブリッド自動車・電気自動車・燃料電池自動車などの種類があります。
2009年に自動車重量税・自動車取得税の特例措置がとられたことより、エコカーの存在は広まりました。

・環境省 (参照:2022年2月13日)
エコカーを選んでみませんか?

 

脱炭素のための取り組み 企業編

国内において温室効果ガス排出の多くを占める企業ではどのような取り組みがおこなわれているのでしょうか?

温室効果ガスの排出を減らす企業の取り組み

3R

3Rとは、「リデュース(Reduce)」、「リユース(Reuse)」、「リサイクル(Recycle)」という環境に関する3つの頭文字から取った略語のことです。 リデュースは「ごみを減らすこと」、リユースは「くり返し使うこと」、リサイクルは「再生利用すること」という意味です。主に廃棄される資源の量を減らし、環境保護を目的とした取り組みを示します。
こちらの記事では、当社が対応可能な3Rとともに解説しました。

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Scope1-3

製造から消費、廃棄に至るまでの流れのうち、どの段階で排出された温室効果ガスなのかを分類します。
温室効果ガスの削減対象が事業のどの部分にあたるのかがはっきりするため、効率的な課題対策が可能です。

  • Scope1  直接排出量。事業者自らの燃料燃焼で排出されたもの。
  • Scope2  間接排出量。他社から供給された電気、熱、蒸気の使用に伴って排出される。
  • Scope3  Scope1、2以外の間接排出量。加工や配送、廃棄時などサプライチェーン上での排出。

GHG可視化

温室効果ガスの排出量を算定・可視化することで、自社の事業において排出量の調整が可能になり、生産性を保ちながら戦略的な排出削減をおこなうことが可能になります。

脱プラスチック

廃棄時のマイクロプラスチックの排出を減らし、焼却時のCO2の排出量を減らすために脱プラスチックは、多くの企業で積極的に掲げられています。 当社では代替素材として紙を使用するのか、生分解性素材を使用するかなど、製品に適した提案をおこなっています。
くわしくはこちらの記事をご覧ください。

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資源環境

繰り返し使用すること・形を変えて再利用すること・再度素材として製品に戻すことなど、限りある資源を使いきりにせず、大量消費から機能性をもたせた製造が求められています。当社がおこなうクローズドリサイクルはこちら。

クローズドリサイクルについての詳細はこちら
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まとめ

脱炭素に向けて行政・企業・個人それぞれが取り組みをおこなっています。
国際的に決められた目標達成のために、当社では素材や仕組みを使用した、脱炭素への取り組みをご提供いたします。
次週は紙化という点において可能となる脱炭素を解説していきます。

脱炭素でできること

背景から実例まで網羅した
脱炭素社会への必見バイブル

  • なぜ脱炭素が必要か
  • 脱炭素・製品製造から加工
  • クローズドリサイクル
脱炭素でできること

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